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菰口雄矢さんインタビュー『picture』本編

Sensation III [new]初のソロアルバム『picture』リリース。そのツアーも大盛況だった菰口雄矢さんにインタビュー! インタビュアーは菰口さんとは旧知の仲で同い年のギタリスト・佐藤秀紀(Yahoo! JAPAN)です。



菰口雄矢さんインタビュー


自分のなかの音楽を表現したくてミュージシャンになったのだから

■ソロアルバム『picture』についてうかがいたいと思います。

キングレコードのフュージョン部門で制作されたものにいくつか参加して、(2011年)TRIXに参加したことで僕の知名度が飛躍的に上がったこともあったんですが、それらでやっていることと自分が本当にやりたいこととのギャップは常にあったので、自分のソロアルバムでそれを消化したいという気持ちが出てきたんですね。今回、タイミング的にもベースのトラヴィス(・カールトン)が(B'zの)松本さんのツアーに参加するため来日していたし、「じゃトラヴィスがいるあいだに録っちゃおう」と。なかば強引に僕がスタジオを押さえて、レコード会社は「えっ!? もう始まってんの?」という感じだったんですね。このタイミングを逃したら先延ばしになっちゃう、という思いもあって決めたんです。ベースはトラヴィス、ドラムは鶴谷(智生)さんで、と。

■ということは、ソロやるならトラヴィスとやりたかったと。

そうですね。自分がロスに行って向こうのミュージシャンと録音してくる、という選択肢もあったんだけど、まあ(トラヴィス)来てるし、ドラムも海外にすばらしいプレイヤーがいることは知っているんだけど、自分のなかでは鶴谷さんが自分の音楽の一番良き理解者だと思っていたので。あと、鍵盤は楽曲に合わせてチョイスしようという感じでした。

■鶴谷さんとは長いんですか?

知り合ったのは自分が21か22歳くらいのころなんですけど、プライベートでおつきあいさせていただくようになって、そういうところでのコミュニケーションって絶対大事ですよね。いっしょにステージで演奏することももちろんですけど、音楽していないときも話したり情報交換できるというか。音楽以外のコミュニケーションでこの人はこういうふうに考えているんだなとか、そういう刺激も受けているんですよね。ほかの人より意思疎通がしやすいんです。トラヴィスはもちろん英語しかしゃべらないけど、人の話を聴いてくれるし、気を遣ってくれて「こうしたい」と言ったことに「なんでもオッケーだよ」って言ってくれるし、やってくれたので。自分以外のレコーディングに関しては何のストレスもなかったですね。鶴谷さんは僕がいなくてもサクサク録ってくれているし(笑)。自由にやってもらうことが正しい方向にいくって思っていたし、自信はありました。曲に関してはいつでもアルバムが作れるようにストックしてましたし、自分のアルバムを作るならこういう方向と寄せていましたしね。

■そこ、もう少し詳しく聴きたいですね。僕が菰口さんと知り合ったのは(僕が)学生のころでしたが、そのころから「KENNY」は演奏されていましたし、直近で作られた曲もあると思うのですが、そのあたりを聴かせてください。

アルバムに入れようと思った候補曲は何曲かあったんですけど、曲順や全体の長さも含めて選んだって感じで、アルバムのアタマから終わりまで流れをすごく考えました。そのなかで「KENNY」は絶対必要だったし、必要のない曲もあったし、というチョイスですかね。(テンポの)早い曲が欲しいなってこともあり、とはいえギターリフで押すような曲だとこの流れには合わないし、そういうんじゃないテンポの速い1曲が欲しいなと。最近遅いのばっかり書いていましたから。スライドをドラムンベースでやってみるっていうには自分のなかでは新しいんじゃないかと。たとえば「FALL INTO THE SKY」なんかはアルバムのために書いた曲だし。この1曲がないとわりとリラックスムードすぎるからやっぱり緩急つけたいというか。それと自分のなかでチャレンジングなことがしたいというのもありました。

■アルバムを最初に聴いた印象が「めっちゃポップだな」というもので、今まで聴いたギターアルバムのなかでもすごくメロディアスで、インストを聴かない人でも耳触りがすこくいいので、こういう音楽っていろんな人に届くんじゃないかなって思ったんですよ。

ああ、それはすごくうれしいですね。実際はそういうことを考えていて、自分の技術の部分がギターキッズにリスペクトされることもうれしいけど、やっぱりミュージシャンとして音楽を始めたのって、楽器がうまくなるためじゃないでしょう。「自分のなかの音楽」を表現したくて、楽器はそれを手伝ってくれるツールに過ぎないし、音楽の感動ってすごくシンプルで、それが歌詞だったりメロディだったりするわけでしょう。今日別の取材で「1曲目からものスゴいテクニックが飛び出してくるんじゃないかと思ってた」って言われたんですけど、逆に自分のなかでは早弾きだとかそういうテクニック的なものも表現の一つではあるけど、それがなくても自分のアイデンティティを保てるっていうか、それは自分のなかの一部でしかないと思っているから。もちろんバカテクだったり技巧派みたいな見方をされてたから出てこれたとは思うんですよ。それは自分でも理解しているし。バカテクとか人がやっていないことが出来たから注目されたと思うんです。昔からこの(『picture』の)スタイルでやっていたら意外と埋もれていたかもしれないですしね。ものスゴく特化した部分があったのが自分の強みだと思うし、今はそれじゃない部分で勝負できるという自信もあるし。そういうふうに言われてもそれはほかで出来るし、自分のアルバムは自分のやり方でやらせていただきます、というスタンスでしょうか。 すごくテクニカルなことはTRIXでやっていますし、歌ものでももっとスゴいソロを弾いてたりします。そういうのいちいち発表しませんが(笑)。発掘してもらえたらいいなとは思います。

そういうテクニカルな部分を求められる局面もあるわけですよね。

求められればやります、それが仕事だから。求めている人も、聴いている人もそれでハッピーになればいいと思います。

今の発言ですが、きっと菰口さんのテクニカルな面を支持しているギターキッズが読んだら驚くだろうなと思いました。

そうですか。いろんなエッセンスですよね。もちろん早弾きがまったくないのも自分の音楽、自分の歌い方、スタンスじゃないとは思いますけど。

見せびらかしではなく、表現するためのひとつのパッセージとしてそういうフレーズが入っていて、だからこそ生まれる緩急がすごくキレイだなと思ったんです。

ありがとうございます。実際はそこを目指していますし、そこを目指すためのテクニックだと思っています。僕はビートルズが好きで音楽を始めたんですね。でも楽曲にパワーがないとダメだし、どれだけいい演奏をしてもメロディがダメなら誰も聴いてはくれない。だからまずは自分が10年後、20年後もいいなと思えるメロディになるまで作り込むんです。そのうえでギターらしく表現すること。曲づくりをしているときって鼻歌をiPhoneで録っていたりしますから、それをギターに置き換えたときにギターだったらどういう歌い方をしたらステキかなとか。メロディに関しては歌ものでもいけるものというつもりで作っています。


菰口雄矢さんインタビュー


ビートルズからはじまったけど、最近はブルース寄りが好きかな

■その『picture』がジャズチャートで1位を獲りましたね。

ありがとうございます。でも、ジャズ好きが聴いたらジャズじゃないと思うんですよ、どうなんだろうか。インプロビゼーションをたくさん収録したアルバムじゃないですしね。やっぱりメロディにしても何度も何度も弾き込んで、一発でOKみたいなのはひとつもないですし、自分で納得のいくトーンとかグループだったりを、決められたフレーズのなかで納得いくまで録りました。瞬間芸術じゃないですからね。ジャズなのかって言われたらね。でもハーモニーとかジャズの影響受けています。10年後、20年後に自分が聴いても楽しめるアルバムにしたつもりです。参加してくれたメンバーも同じで、それでいてグッとくるもの、そういうものを残そうという気持ちを持って作りました。で、誰も派手なプレイはしていないんですよ。とにかく楽曲を聴かせる、ということに徹しましたから。エゴじゃないですからね。そういうメンバーをチョイスできたこともうまくいったのかなと思います。

なるほど。さっきビートルズが好きで音楽を始めたとおっしゃっていましたが、菰口さんにとってのギターヒーローと言ったら誰でしょう?

そうですね。こんな言い方したら記事にならないかもしれませんが、僕は自分の作った曲を奏でている人はみんなギターヒーローだと思うんです。何かしら作曲の面でもプレイの面でも絶対今まで聴いてきた人の影響は大なり小なりみんな受けているし、特に好きなのものもあるけど。ストローク搔き鳴らしている人も僕にとってはギターヒーローだし、最初はフォークギターで「ゆず」のコピーとかしていたから僕のとっては「ゆず」もギターヒーローです。今はスライドのデレク・トラックスとか、ジョン・メイヤーとかボナ・マッサとか、わりとブルース寄りの人が好きかな。そういう部分で作曲面も含め、聴いてきた人たちの特に誰ってことはないけど影響は受けていますよね。最初はジョージ・ハリスンとジョン・レノンだから。で、エリック・クラプトンにいって、ジミー・ペイジにいってと......。僕らの世代では多分変だと思うけど(笑)。ヴァン・ヘイレンとかあまり興味持たなかったですからね。

(一同笑)

とにかくCD買うお金もないし、うちの父が持っているCDを聴きあさっていたって感じですよ。最初はフォークギターで弾き語りがしたくて始めて、クラプトンを聴いて「あ、エレキを弾きながら歌うのもカッコいいな」で、ジェフ・ベック「あ、ギターでメロディ弾くのもカッコいいな」ってところから脱線して今に至っていますから。最近は歌わなくなりましたが。

(一同笑)

■でも「SHINE」では歌っていますよね。アルバム『picture』でも菰口さん、歌っています?

ああ「女の人が歌っているんですか?」って言われるんだけど、自分っす。あれ自分す(笑)! ギター弾くのも歌うのも同じくらい好きです。ギターのほうが得意ですけど。ギターインストとかフュージョンやっている時点でメロディを弾きたいんですよね。たぶん歌がうまかったら歌っていると思うし。うん。そういうことだと思う。人の伴奏をするのも好きだけど、ボーカリスト的な立ち位置が好きなんだと思う。ギターで弾くメロディに自分の感情を乗せやすいというか。そういう部分に興味があったからインストを始めたんだと思うし。ジェフ・ベックを見て感動したこともそうだけど、それで今に至っていると。
話は脱線しますけど、父親の影響で70年代ロックとかブルースを聴いていたんですが、兄貴はメタラーだったのね。僕が中学生で兄貴が高校生で。そのときに兄貴がメガデスとかメタリカとか聴いていたんです。で、このあいだマーティ(・フリードマン)に会ったんです。感動しました。自分がメタルに興味を持ったのがメガデスとかだったから、「あ、本人だ!」と。で、それをマーティに伝えたら喜んでくれたんです。マーティ、スゴいいい人。日本人離れしててカッコよかった(笑)。「好きな日本人ギタリストは?」って聴かれたらマーティですね。

(一同笑)

マーティもそうだけど、マイケル・ランドウやアレン・ハインズやそういう人たちといっしょに演奏したことが、今までのキャリアのなかでいちばん勉強になったというか。なかなかギタリストといっしょの仕事ってないんです。僕は誰かのローディーとか経験したことないし。こうやって音を作るんだとか、今までは教わるというか勝手に盗んでいたんだけど、すっごく勉強になりましたね。意外とみんな細かいこと気にしないんですよ。みんな自分のトーンを持ってるから、レンタルの機材でもアレンはアレンの音になるし、ジェフ・コールマンはジェフ・コールマンの音になるし。「いい音ってどうやったら作れますか?」ってよく聴かれますけど、その音のイメージをその人が持っていないと作れないんですよね。イメージしているものがあるからギターもチョイスできるし、エフェクターもアンプも選べるけど、これとこれを買えばいい音が出るってわけじゃありませんから。そういう部分で日本人はもっと生音を聴かないとダメですよ。YouTubeとかニコ動のラインで録った音を聴いてても、あれは違いますから。空気感も含めてその人の音ですから。いい音を知れば自分のイメージもどんどん濃くなっていくし、そうすればどういう弾き方をすればいいのか、どういうエフェクターを使えばいいかとかアンプを選べばいいかとか、そういうのが自ずと見えてくるんです。そういう意味ではほかのギタリストの方たちとやったことは自分のなかで大きな意味を持つことだったなと思うんです。

CDで聴いた『picture』もすばらしかったんですが、先日のライブはすごくよかった。ライブって全身で受け止められるんですよね。

やっぱりライブだよね。


菰口雄矢さんインタビュー


曲づくりには納得いくまで時間をかけた

■はい。次はライブについて。今回のツアーすごく楽しかったっておっしゃっていましたが、今回のツアーで印象に残っていることって何かありますか?

そうですね。全部いいライブになったっていう自信もあります。メンバーに感謝しています。やっぱり自分たちが心の底から楽しんでいないと絶対いいライブにはならないし、いい演奏ができないんだなって、今回実感しました。メンバーは僕の音楽をいっしょにやりたい、ツアー回りたいって思ってくれているわけで、とにかくいいライブをしたいという同じベクトルだったから。ハロウィンで仮装したりしたのも、一見音楽と何も関係ない気もするけど、いいショーを作りたいっていうところがみんな同じ気持ちでいたから。ツアーが成功したことに関してはそこがスゴくでかいかな。僕も細かい指示もしていないし、みんな自分のライブのように楽しんでって言ってただけですし。あえていうなら「AYAKIくん、ちょっとソロ長くない?」ってくらい(笑)。本人は楽しくてやってくれているんですけどね。「SHINE」のコーラスもへたくそなのはわかっているけど、イヤな顔せずにがんばってやろうとしてくれたし、みんな協力的。僕はそんな人たちに感謝しているし、心の底から楽しんでくれているのが音に出ていると思うんですよね。それを見てお客さんも楽しい。そういう雰囲気を楽しんでくれた人たちがまたリピートしてくれるんですよ。何回も見たくなるようなライブをやりたいと。

あとね、誕生日2月27日にも同じメンバーでやるんですよ(詳細はページ下部に)。

■そうなんですね。

アルバムの話に戻るんだけど。CDが売れなくなっているって言われてる時代、そんななかでアルバム1枚出すってある意味、お金払って買っていただく商品なんだけど、ライブのインビテーションというかプロモーションが放っておいてもできるようになったなと思うんです。東京じゃないと僕のライブって見られなかったんですよね、今までは。アルバムを1枚出すことで、それが全国に流通して自分を知ってもらうってことが前提にあって、ツアーが成功したのもアルバム出したおかげかなと思います。たとえば、菰口雄矢は知ってはいてもどんな曲やっているのかよく知らないし、どんなライブやってるのかわからないと「見よう」って思う率は低くなると思うんですよ。でもこういう曲ならライブ見たいと思うようになるきっかけになったのはスゴくよかったなと。本当あった話なんですが、TRIX入る前、トリオでライブハウスで演奏するのに、緞帳開いたら誰もいないってことがあったんですよ。ホントに。それがいろいろな活動をしてくるうちにソールドアウトするようになってきたんです。もちろんテクニックもスキルアップしてるだろうし、とはいえそんなに大きく変わったことって自分のなかではないですから。CDは動員数にも影響しますよね。ライブはYouTubeとかなじゃく、現場で見てほしいです。

■これからはライブに注力ですか、それとも2nd、3rdって続いていくのでしょうか?

もちろんライブにもたくさん来てほしいですよ。今回アルバムでパワーコードとリフはいっさい弾いていないんです。そういう選曲にしたっていうのもあるし、そういうアレンジにしたってのもありますが。自分のなかではロックがルーツだし、もっとギターギターしてるそういう自分の側面を見せられるアルバムを作ってみたいとは思っています。どんどん日に日にブルースに染まっていくのを抑えられないから(笑)、そういう影響が色濃く出たものになっていくかもしれないし。その変化にお客さんがついて来れなかったとしてもそれはしょうがないじゃん。自分がやりたいことがそれなんだから。しょうがないと。

■ギターキッズは喜びますね。ついに来たか! って。

そうですね。でもそこにテクニックとか早弾きがあるかどうかはわかりませんけどね(笑)。

■ではプレイに関して聴かせてください。

ソロもメロもそんなに「今からソロ行きますよー」といった今までのJフュージョンとは違ってもっとなだらかに流れるように入っていきたい。メロディの延長線上にギターが歌って、またメロディに戻っていくような、そういうスムーズな流れを作りたいと思ったんです。「さあ、今から......」ってのはどうかなって僕は思うの。ちょっと難しい進行で一筋縄ではいかないようなフレージング。それもやり過ぎないように。基本的にはギターらしい運指というか歌い方でスパイスを効かせるというプレイを心がけました。 ギターソロよりメロディを録っている時間のほうが多かった気がするんですよ。自分の頭のなかで鳴っているニュアンスとかイメージにどうしても到達しないとイヤだったし、時間かけてもそれをきちんと納得したかったんです。

■曲づくりについて聴きたいです。

お気に入りのコード進行、たとえば「GLASSES」なんかはこう(といって実際に演奏)......それにメロディを歌ってつけてみる。メロディにコードをつけていく方法もありますよね。両方ですね。「SHINE」はシンプルなメロディにいろんなコードを選んでつけていけるのでけっこう複雑にしているんです(といって実際に演奏)。かんたんなメロディほどコードが動かせるからそういったアレンジの楽しみはあります。だけどキャッチーにする。弾いてみたら鍵盤の人とか怒るワケですよ。「こんなに動かす必要ある?」って(笑)。その二つの楽しみがありますね。とにかくメロディがキャッチーならコードが飛躍してもきちんと戻ってきさえすればけっこうしっかりした曲になるんですよ。それは経験上わかるようになりましたね。

■なるほど。アルバムに話は戻るんですが、1曲目めっちゃ歪んでいますよね。

それね、今日別の取材でも同じこと言われたんですけど、それには理由があって。僕50ワットで録っていたんですよ。前の仕事かなんかで50ワットに設定していたことを忘れて、翌日録り終わったときに気づいて。だからコンプレッション強かったんだと(笑)。あとは全部100ワットで録りました。だから「GLASSES」だけコンプレッションが強いんです。ひずみ自体はほかの曲とそんなに変わらないと思います。

■パット・メセニーっぽい曲もありましたよね。

それも今日格好の餌食になっていて......

(一同笑)

でもあからさまに狙ってるし、パクってるって言い方してもいいと思っているんですけど、自分のなかで「LAND OF HOPE」って曲は震災がきっかけで作った曲で、大地を感じる曲にしたいなと思ったときにパット・メセニー・グループってそういう大地感ってありますよね。ネイチャーな。参考にしました。

■ほかにも何かに思いを込めた曲ってありますか?

「FROM MY HEART」は自分を応援してくれているお客さんに思いを込めて作った曲かな。あと、「FRIENDS」「NOTHING IN RETURN」は自分に見返りを求めず接してくれる友だちとか恋人だったり家族だったり、そういう誰かのために見返りを求めず接していけること、すなわち愛情なのかなと。そういうのをテーマにした曲を作りたくて、そういう流れでアルバムを締めたいなと思って作りました。

■フェードアウトで終わらせるのが憎いですよね。

してやったりですよ(笑)。もうちょっと聴きたい、で終わらせるのがいいですよね。全曲リピートしてると自然に「PICTURE」にいくという。たまたまですけどね(笑)。 あとね、このアルバム、基本的には全部ツインドラムなんですよ。Lに鶴谷さん、Rに智生さんがいる感じ(笑)。2回録ってもらっているんです。でも同じ人がたたいているからぴったり合うんですよ。オールマンブラザーズバンド、デレク・トラックスバンドといったブルースやサザンロック系のバンドってツインドラムが多いんですね、このアルバムほどじゃないけど定位を左右に振って。そうすることによって一人だと真ん中になるキックがLRに振られるのね。そうするとギターが真ん中でスゴくキレイに聴こえるんですよ。サスティンやニュアンスがよく聴こえるんです。このアイデアは成功しましたね。鶴谷さんもすごく考えてくれて、フィルインも一人で完結せずに二人で完結するようなフレーズを作ってくれたり。ドラマーの人にとっても勉強になるアルバムだと思います。「FALL INTO THE SKY」は最初一人なんだけど、サビにいくと左右にぱっと分かれるとかね。意識して聴くとおもしろい発見があります。

ほかにネタ的にいうとトラヴィスはオクターバーを下のほうに効かせていたので、すっごいローが出ていると思います。あとは音程にならないような指で弾くときの音なんかもコントロールしていて。とにかくゴーストがすごく多かった。ルートしか弾いていないのになんかカッコいい。それはゴーストとかダイナミクス(音の強さ)だったりとか、ルート弾いているのにグルーヴしてる。ちょっと日本人にはない感覚というか、ルートがうまいってすごいなと思いました。

----- ここからますますマニアックな話になり、文章では伝えきれないのでフェードアウトします。


菰口雄矢『picture』
菰口雄矢『picture』
01.PICTURE
02.GLASSES
03.FALL INTO THE SKY
04.KENNY
05.FROM MY HEART
06.SHINE
07.LAND OF HOPE
08.SNORE
09.SHADOWS
10.FRIENDS
11.NOTHING IN RETURN


菰口雄矢、マイケル・ランドウ(G) 鶴谷智生(DS) トラヴィス・カールトン(B) 白井アキト、AYAKI(P,KEY) 松本圭司(KEY) 葉山拓亮(P) 根岸貴幸(STRINGS ARRANGEMENT)

菰口雄矢 birth day ive
Yuya Komoguchi Birthday Live 2015
菰口雄矢(G)
鶴谷智生(DS)
AYAKI(KEY)
二家本亮介(B)
BLUE MOOD 2015.02.27

インタビュー、写真、文:ヤフオク!
写真提供、協力:菰口雄矢さんオフィシャルサイト(外部リンク)
協力:Xotic(外部リンク)
菰口雄矢さんファンページ(facebook)(外部リンク)

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