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平松八千代さんインタビュー Vol.4

平松八千代さん 「ヤッチーの “I am Travelling Soul”」も好評連載中! インタビュー第4弾です。



インタビューに応じる平松八千代さん 「縁」に尽きます

■挫折しかけたときに、声をかけてもらえるというのも力があるからこそだと思うんですが……。

いえいえ。もう、すごい「縁」ということに尽きますよ。「もうやめよ」、「もうあかんわ」っていうタイミングで声をかけられる強運というか。今の事務所に入っても浮き沈みはあるし、簡単にドーン、とはいかないしね。
次の強烈な出会いは、斎藤誠さんです。社長が「サポートメンバーやってみないか?」って声をかけてくれたんです。
LANPAのときもSOYのときもそうだったんですけど、自分のなかのものを表現しているんだけど、ちょっと「それだけじゃないよな」という部分も持ちつつだったんですよ。
わたしの一番好きな自分は、ベースをやっていたときの自分だったので、そのときに帰りたいという気持ちが強かったんですね。モニターに足をあげてガーンってやっていたときの自分に帰りたい、って。ボーカルのときはどちらかというと、しっとりという感じだったんですね。だから、暴れたい! と。

(一同笑)




ここにつながっていたんだ……

誠さんとセッションをしたときに、ワイルドな感じがよみがえって。ギターも練習して。「これよ、これよ」って(笑)。ライブを見に来てくれた友だちが、「ヤッチー水を得た魚になってた」って。やっぱりこれよ、と(笑)。
で、そこからラッキーなことが続いて。桑田(佳祐)さんが「ROCK AND ROLL HERO」のアルバムを作って、その後のドームツアー「けいすけさん、色々と大変ねぇ。」でコーラスがいないという話になったんですよ。たまたまね。
で、誠さんのSHIBUYA-AXでのライブのときに、来はるかどうかわからんけど桑田さんが来るというウワサがあったんですよ。そのときに来なかったら、わたしは今の仕事してないし……。でも来てくださって、見いだしていただいて、「ギターソロ弾け」って言われたりとか(笑)。

ものすごくいろんな人にめまぐるしく出会えて。長かったんですよね、それまでの間が。「あ、ここにつながってたのか」って。一回だけでも仕事できたら幸せ、という相手じゃないですか。ほんまにありがたいな、って思って、一個一個きっちりやっていこうって思ってずっとやっていたんですよ。もう次はないだろうなって思っていたら、なぜか毎回(サザンオールスターズのツアーで)お声がかかって。
でも本当にありがたいなって思っています。




インタビューに応じる平松八千代さん やっぱりはんぱじゃない、桑田さんの「気」

■そうですね。アーティストとしての立ち位置が大きく変わりましたよね。センターでボーカルをやっていたときは主役で、バックコーラスというのはいわば脇役で、と。でもそれって平松さんがやりたかった姿、ということなんですよね?

そうですね。楽しかったし、自由にさせてもらったし。

■何年か前の夏のサザンのライブで、水かけられていましたよね。

水かけられましたよー(笑)。
でもね。横にいて桑田さんのやっている仕事の流れを見ることができただけでも、すっごい宝物。やっぱり違う、なにもかも。わたし霊感とか全然ないんですけど、桑田さんのそばにいると「気」が来るんですよ。「気迫」。ん!? ってなるときがあるんです。
桑田さんの周囲にはすっごい「気」が出ているんです。初めてライブをお手伝いしたときにこれはすごいなって。見ているお客さんの数もハンパな数じゃないでしょ。一手に引き受けるんですよ、その視線を。もうすごいなーって。

ミュージシャンとしての「欲」

だからほんまにやっててよかったなって思うし。教科書に載っていない、教科書にならないいろんなことを、自然に教わるというか。仕事のやり方とか。
わたしがそれをできているかどうかはわからんけど。この仕事していて、それが次に自分にどういう影響を与えているのかなって、そのときはわからないんですけど。まだまだ勉強せなあかんことたくさんあるんですが、ステージングでもヒントになることたっくさんあったから。
自分のステージやっていて、「あ、ここに帰ってきているのかな」って思うことありますよ。それまでは絶対できなかったことなんかがね。あおったりとか。
もうコール・アンド・レスポンスなんてわたしできへんかったもの。今じゃ平気でやっていますけど、昔はようしなかったもの。怖いーって(笑)。そういう自分が信じられないことがありますよ。最初に440(four forty)でやったときのことはよく覚えていますよ。

マネージャーIさん(以下「Iさん」):あれはよかったなあ。

でしょ。

Iさん:でも、ほんまの欲が出たんとちゃう?

もっとこうしたい、というミュージシャンとしての欲がね。
全然欲がなかったわけではないんだけど、「どういうのが欲?」って、ほんとに何にもわからなかったから。だからみんなに「何がしたいの?」「どうしたいの?」って聞かれるのが、わたし嫌やってん。「歌わなあかんねんなあ、わたし」みたいな感じやったんですよ。どうしようもないでしょ?


■そう聞いてくると、奇跡のような出会いがいくつもあって……。ぼくは運命論者じゃありませんが、偶然って必然だよね、って思うんですよ。いろんな苦難も、実はそこにたどり着くために用意されていて、多少遠回りをしてもそれが全部肥やしになっているから、今があるんですよね。

Iさん:不思議ですよね。タイミングっていうのもあると思うんですよ。この時期に会ったから、そう思えたりとか。時期が過ぎてたら、憎たらしいやつだなとかね。

(一同爆笑)それはあるかも。

Iさん:そうでしょ。わたしは最近そう思える。




常に現役

やっぱりわたしの好きなアーティストって、ギターを持って歌う人ばっかりやねん。不思議と。

Iさん:最初っからわかっていたことなんだけど、そういうふうになるのがこの時期だったってことなんやろね。

おっそー、やねんけど。

Iさん:遅いとか早いとか関係ないよ。時間軸は個人個人持っているもの。
遅いとか早いとか会話のなかでいうことはあるけど。もし15年前にそれをやっていたら、音楽に見切りつけていたかもしれんやろ。だからおもろいんや。なかなか見つけられへんやったから、続けてこられたんかもしれんやろ。はよやめていたら、もしかして絵描きになったかもしれんしな(笑)。

それはそれでええかもな(笑)。

■積み重ねてきたことが無駄にならんかったんですよね。若いころにドカーンって売れて「あの人は今」になるよりは……。

まだやってる(笑)。

Iさん:常に現役。

■無責任な言い方に聞こえるかもしれませんけど、そのほうがカッコいいですよ。「あれ、どこいった?」、「あ、いたいた」、「あれ、今度はどこへ?」、「あ、あんなところにいた」ってほうがね。

あっちこっちちょろちょろとね。「ここにいてまっせー」ってね(笑)。

■そのほうがファンもうれしいし。ドッカーンってブレイクしてほしい、って思うんですよ。そのほうが本人もうれしいだろうし。でもその反面地道にがんばってくれていたほうがうれしい、っていうのも、まあ勝手なファン心理なんですけどね。

まあ、なんとか食べていけてたらいいかな、って。




インタビューに応じる平松八千代さん



---話を聞いた後でも、「縁」を手繰り寄せることができたのは、ヤッチーの持っている歌のパワー、歌うことへの姿勢だと思いました。サザンのツアーの合間を縫って行われる11月26日のライブ、楽しみです! 次回もどうぞお楽しみに。



2005楽器フェア会場でヤッチー発見!

去る11月3日〜6日、パシフィコ横浜を中心に行われた楽器界の一大イベント「2005楽器フェア」の会場で、われらがヤッチーを発見! ヤッチーはギブソンのブースで弾き語りライブをしていたのでした。30分2ステージ。お客さんが、もうすぐ手の届く位置で、かぶりつきで聴いてるような距離のライブ。これはそうそう見られるものではありません。実際ヤッチーも相当緊張していたみたいで、1ステージ目ではチューニングする手がプルプル震えているように見え、トークも遠慮がちでした。しかし、約30分で大勢のお客さんの心をばっちりつかんでしまうあたり、やはりタダモノではない! あらためて彼女の歌のパワーを見た気がしました。



ヤッチーライブ情報!

2005年11月26日(土)、渋谷邑(しぶやむら)にて、弾き語りライブ「SNUFKIN'S Guitar Vol.4」開催! 今回はゲストプレイヤーに鶴来正基さん(pf)を迎えて、ちょっぴりシックな夜をお届けします。

2006年1月25日(水)、下北沢440(four forty)にて、バンドによる「ヤッチーライブ Vol.ウルトラ7」開催! メンバー:小田原豊(Ds)、深町栄(Key)、角田俊介(B)、鈴木俊介(Gt)というおなじみの豪華メンバー!
どちらもこうご期待です! 詳しくはオフィシャルホームページで。




●撮影・文/Yahoo!オークション

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