ギターラボ トップ > 世良公則さん > 世良公則さんロングインタビュー Vol.5

世良公則さんロングインタビュー Vol.5

世良公則さん日本屈指のロックボーカリスト、世良公則さん。そのロングインタビューの第5弾です。いよいよプロの道が開けてきました。ポプコン出場とその後のお話です!



世良公則さん知らないうちに応募されていたポプコン

ヤマハのポピュラーソングコンテスト「ポプコン」に、練習場のお兄さんが勝手に応募しちゃったんです......。
みんなで楽器屋の練習場借りて練習しているときに「自分のところで練習しているバンドたち」っていうので、テープを録ってくれていたんですよ。

■ええ。

マイクが置いてあるガラス張りになった一畳くらいの部屋があってね。
カセットテープを入れて「録ってあげるよ」って。ひどい音なんだけど一応、録ってくれてたりしてて。
そのテープにはたまたまオリジナルで「あんたのバラード」とかそのあたりの2、3曲、日本語のオリジナル曲があったんですよ。


「ウチの楽器店にはこれだけの数のバンドが練習しに来ていてテープを録っています」って言うとアマチュアバンドに人気のお店ということになるでしょ。で、ヤマハの特約店からの応募ということで、いくつかのバンドの録音しておいたテープを送ったんですね。そしたらそれがテープ審査を通っちゃったの。

■へえー(笑)。




地区大会、大阪の決勝大会と勝ち抜き......

いきなりある日、今までどおり練習しに行ったら「お前らさぁ、ポプコンに出ない?」って言われて。「え、何で?」って。関西には「8・8Rock(ハチハチロック)days」っていうのがあって、万博のお祭り広場で決勝大会があるんですけど、それはロックコンテストなんですね。東京だと「イーストウエスト」にあたるのかなぁ。「ポプコン」はポピュラーソングでしょ。

■ええ。

「8・8Rock(ハチハチロック)days」は関東以外の、名古屋ぐらいから山梨、長野、九州......、西日本から全部集まってくるんですよね。で、僕らも広島の中国地区で受けたんだけど勝ち抜いて、万博のお祭り広場の決勝大会までいってましたからね。

■ええ。

「ポプコン出ない?」って言われたのはちょうど大学4年になるころで、メンバーは「就職活動しなきゃ」って言ってて。僕は「じゃあ一年ぐらい大阪で遊んででも、なんとかおやじに頭下げてもう1年ぐらい音楽やらせてもらいたいな」って思っていたころなんですよ。
で、テープ審査に通ったから「ちょっと、お店の顔立てるために出てよ」みたいな感じになって。「ああいいよ、じゃあ出ようか」ってノリで出たら、地区大会で優勝しちゃったんですよ。次に大阪の決勝大会に出たらそこでも優勝して。僕はベスト歌唱賞だったかな? ボーカリスト賞みたいなのをもらっちゃって。「次、もっと大きい大会があるよ」って言われたんですね。メンバーみんなで「どうする?」、「いや、就職活動あるし......」ってギターが一人抜けちゃったりとかね。




世界大会でグランプリに

■ああ......。

「じゃあ、このコンテストで落ちたところで青春の思い出にして解散しよう、落ちたときを辞めどきにしよう」って言っていたら、そこも通ってつま恋の本選会までいっちゃったんですよ。つま恋にみんなでお泊り。それこそ修学旅行ですよ。お泊りに行って、音楽やって、レセプションでバイキングがあったのでうまいもん食って......。楽しい大学の卒業旅行ですよね。そしたら、グランプリとっちゃった。

■(一同笑)

就職活動で抜けたギターの穴埋めは、その楽器店で顔見知りだったギターの人に「うちのギターが就職活動で絶対出られないって言ってるんだ。だから代役引き受けてくれない?」って頼んで、その日限りのワンショットということで入ってもらってね。
ほかのギターとかリーダーやってたやつらもみんな就職内定、みたいな感じで。もう11月だったからね。
そして11月はじめの世界大会に出たんですよ。
「これ終わったらもう終わり!」ってつま恋のとき言っていたのにね。で、そこでもグランプリをとっちゃった。そしたら「11月中に『グランプリを取った曲』っていうのでレコードが出ます」って。「だからサインしろ」って言われてサインしたんですよ。
そのリリースを記念として「ほら! アマチュア活動の集大成が優勝したからレコードになったよ」ってみんなの就職祝いをしてね。僕はそのときは大阪に戻ってバンドやろうと思ってたんですよ。

■ええ。




世良公則さん怖くて逆らえなくて、今でも

キーボードが2つ年下で、まだ卒業前だったので「おまえまだ後2年学校あるだろう」と。そいつは高校生のころ、ディープ・パープルとかエマーソン、レイク&パーマーをブワーッと弾くやつだったんですよ。すごいなあと思って「お前、明日からウチのバンド入れ」って言って(笑)、入れてね。で、彼が大学受験のときには「おまえ、大阪に来るんだろうなぁ」って言って......。来たんですよ、大阪に。
それがいまだに一緒にやってる神ちゃん(神本宗幸さん)っていうピアニストなんですけど。

■へえー(驚)!

彼は逆らえなくてね、地元の先輩のバンドだから。怖くて。このあいだも言ってましたよ。「17(歳)のときに怖くて逆らえなくて......。それがいまだに。腐れ縁だね」って。

(一同爆笑)

で、まぁ世界大会でグランプリまでとってるから、大阪じゃそこそこ知られていたからね。「新しいバンドを作ろう、メンバーも集まるだろうし」と思っていたら、ヤマハの方から「レコード出すんだから、これを機会にプロになっちゃえばどう?」って言われたんです。

■ええ。




新メンバーでツイスト再編

(ポプコンのグランプリ受賞記念で)1977年の11月25日にレコードを出しているんで、そこがデビューになってるんですけど、そのとき僕は「東京には出ない」って言ったんですよ。大阪でブルースを、ローリングストーンズをやるから、という理由でね。大阪で音楽活動をやりたいと。
でもまあ、ヤマハの方はちゃんと説明をしてくれて。「だったら、大学を卒業するのは親との約束だから3月まで待ってくれ。4月になったら(東京に)出るかもしれない。でも3月の卒業までは大阪人だから、その間バンドができていなかったら、行ってもしょうがないでしょ?」って言って。
それから大阪で、ふとがね(金太さん)とかがやってるバンドにギターとしてセッションに参加したり......。その当時、ふたまたじゃないんですけど両方やってたんですよ。こっち(ふとがねさん)は付き合いでやってて、(元々のバンド)ツイストはツイストでちゃんとやってたんですよね。僕以外のメンバーは就職決まったので、神ちゃんと2人だけになったのね。
で、ふとがねとか芸大にいる連中がプロ志向だったので「じゃあ、友だちのバンドの精鋭をバーッと集めてバンドにしちゃえば?」って話になって。ヤマハはね、断るだろうと思った。

■ええ。

「こんな学生ばかりのプロになりたーいっていうやつらを集めたバンドなんだけど、これが形になったらまた聴かせますよ」ってヤマハに言ったら、「それでいいから東京に出て来い」という答えが返ってきたんです。

■へえー。

それで「おいおいおい。じゃあ東京、出るか?」でも「4月からですよー」みたいな(笑)。実はそれ以前に「ポプコンでグランプリを取ったアーティスト」ということで、「夜のヒットスタジオ」に出たことがあるんですよ。




世良公則さん「夜ヒット」で散々なことが......

■プロ契約の前にですか?

うん。グランプリ受賞翌年の78年にね。まあそれが最初のテレビ出演ですね。まあ、ヤマハが持ってるポプコンのテレビ番組がそのチャンネルであって、それにはアマチュアで一度出ているんですけどね。

Yahoo!オークション注:この番組は「コッキー・ポップ(COCKY POP)といい、はじめラジオの深夜放送からスタートしました。テレビ版は1977年4月から1982年6月までフジテレビ系列で放送され、世良さんのツイストをはじめ中島みゆきCHAGE & ASKA(当時はチャゲ&飛鳥)、八神純子あみんなどが出演していました。司会を務めたのは俳優の大石吾朗さん。

プロとして歌番組に出たのは、「夜ヒット」が初めて。

そのときは当然、テレビ局のスタジオのことなんか詳しく知らないでしょ。ギターをチューニングして、そのままスタジオに置いといたんですよ。そしたら照明はたく、ドライアイスは使う......。普通のコンディションじゃないんですね。それでギターのチューニングが狂っちゃったんですよ。それに気づかないまま本番でそのまま演奏しちゃった!

■うわー!

当然ひどい演奏ですよ。それで「ツイストってへたじゃん」ってレッテルを貼られちゃったんです(笑)。

■あ、それ見た記憶ありますねー(笑)。

ね。テレビ局のスタジオにギター置いてたら、それだけでチューニング狂うなんて、最初知らないじゃない? 誰も教えてくれないし。その第一印象で、音楽専門誌とか評論家からもうボロカスに書かれてね。

■そうだったんですねー。

うん。でも、まあ「オレには関係ねえやー」って言ってたけどね(笑)。

■えぇ。

無事卒業証書をもらって、その「夜ヒット」に最初に出たメンバーを一新して、4月に東京に出たんです。それがみなさんの知っているツイストなんですよ。




---世良さんと同世代の方には、懐かしいお話でしたね。最初の「夜ヒット」と、その後の「夜ヒット」でのメンバーが違うこと。ぼくは初めて知りました。さあ、次回もどうぞお楽しみに!



【世良公則さんDVD情報】

11月20日、モーション・ブルー・ヨコハマにて行われた、「世良公則、神本宗幸、エリック・ゴーフェン アコーステックライブ」が2006年3月29日、DVDでリリース予定です。どうぞお楽しみに!


●文:Yahoo!オークション
●写真提供・協力:有限会社ミスターセラ・プロジェクト
●協力:株式会社アトスインターナショナル

世良公則さんオフィシャルサイトヘ

登場アーティスト

キーワードで検索!

キーワード : カテゴリ指定 :    
検索オプション