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野呂一生さんインタビュー2 Vol.2

ICE[new]野呂一生さんインタビューの第2弾です。新しいギターが登場します!

画像:新しいモデルを演奏する野呂一生さん



新しいモデルを演奏する野呂一生さん



野呂一生さんグルーヴ作りに参加しました

前回の続きです。

パーカッションをやった理由ですが、いつもは(僕以外の人に)グルーヴを作ってもらっているのでそのなかに入ってみたかったということなんですよ(笑)。グルーヴカンパニーの一員になりたかったっていうのがあったんですね。
ギターでリズムを刻むという参加の仕方は今までももちろんしていますけど、完全な打楽器をオーバーダビングでちょっとというのではなく、全面的にたたいてというのは初めてなんです。

■パーカッショニストのゲストがいらっしゃったのではないんですね。

ええ、わたくしでございます(笑)。ありったけの楽器を持ち込んで「これを使おう」って感じでやったんです。まあ本職の方が聴いたら、怒られるかもしれませんけどね。
自分でグルーヴを生み出すという作業はとってもおもしろかったですし、やはりそこにギターを乗せるのは違った感じがしますね。実はギターを演奏するよりパーカッションのほうが楽しかったりしてね。

(一同笑)

ただね、やはり本職のパーカッショニストはすごいと思いましたね。
僕は指が細いので、けっこう鋭い音は出るんですが痛くて続かない。3日目には手が腫れちゃって、「これは誰の手だ?」ってくらい太くなってね。うっ血していたんでしょうね。軽い打撲です(笑)。それからはほどほどにしたので、2?3日で元に戻りましたけどね。

■それくらい本気でやったんですねー。

ええ、本気でやりましたよ、もちろん! ちゃんとテーピングをして、ケアをしつつですけどね。どうしてもコンガの音がほしかった曲があったので、それは直前に買いましたけど。
まあでも、こういう企画でもない限りこんなことが許されることもないだろうな、と思ったんですよね。

■パーカッションのレクチャーを受けたことがあったんですか?

そうですね。特に、かつてカルロス菅野さんにいろいろと手順を教わったことがあったので、それを思い出しつつ。あと斎藤ノブさんとも共演させていただいたときに見ていましたし。

■神保(彰)さんはパーカッションはおやりにならないんですか?

いえ、彼はすばらしく上手ですよ。ただ僕はギター、彼はドラムなのでパーカッションをたたいた直後は手が自由に使えないとなると両立は難しいですよね。

■野呂さんのパーカッションも堪能できる一枚ということになりますね。

まあ、グルーヴも担当していますってところでしょうか(笑)。

画像:インタビューを受ける野呂一生さん



インタビューを受ける野呂一生さん



野呂一生さん10人分の歌をひとりで

■歌も歌われたということでしたが「WHAT TIME IS IT?」の歌声は?

あれは僕の10人分の声でできています。ファルセットも使ってね。5声で譜面を書きまして、それを2回ずつ歌って収録しました。

■女性が参加されているのかと思いましたけど、全部野呂さんだったんですね。

そうなんです(笑)。昔スタイリスティックスというグループの曲を聴いたときに、「どんな美しい女性が歌っているんだろう」と思ったんですが、見たら女性がいない......。だまされたー、と思いましたけどね(笑)。それに相通じるものがありますね。それっぽく聴こえるようにやりましたよ。
自分の声を何回も重ねてレコーディングして、できたものを聴くとそれはうれしいですよ。ちゃんとコーラスになっていると「おー、やったな!」と。これはクセになり ますね。

■野呂さんかつてギターでは、ものすごいオーバーダビングをしていますよね?

そうですね。40回くらいというのがありますが、声では過去にもちょこちょこやってはいたんですが、今回はプラスアルファという感じでしょうか。
CASIOPEA時代にやった「Dazzling」という曲は自分で歌って重ねたものでしたね。そういう経験があったので、コーラスならなんとかなるなという自信はあったんです。
コーラスはいちばん上は楽なんですが、内声といわれる2番目、3番目はかなりしんどいんですよ、音程とるのが。コードがちゃんと読めていないと本職のボーカリストでも時間がかかることがあるんです。だったら自分でやっちゃえというのもありましたし。パーカッションもそうですが、できることはなんでもするぞという気持ちで臨みましたからね。

画像:新しい野呂一生モデル



新しい野呂一生モデル 新しい野呂一生モデル



野呂一生さん自分のなかの時間と現実の時間

■制作期間はどれくらいだったのですか?

8か月かかったんですが、実際スタジオ入りしたのは5日間なんです。
それもスケジュールの合間を縫ってとびとびで入れてもらって、なおかつ最初に入ったスタジオで水道管が破裂するという事故があって、途中からスタジオを変えなきゃいけないことになっちゃって、また少し延期になったりとか。まさに「寝耳に水」でしたね(笑)。最終的な作業は復興したそこでしました。
だいたいレコーディングっていうと、1か月以内で集中してやってしまうのが今までのやり方なので、こういうのは初めてでしたね。で、おもしろかったのが、とびとびで間が空くので「あれ? これでいいんだっけ」って考え方が変わったりするんですね。アレンジや曲順についての試行錯誤がはじまるんですよ。それで、当初自分の頭のなかにあった完成形と仕上がったものは若干違っていますね。時間がたって新陳代謝してよかった部分が多かったという感じですね。

■アルバムタイトル「INNER TIMES」が意味するところはなんでしょう?

「時間」というテーマが一貫して全曲に入っているんです。現実の時間と自分のなかの時間ってけっこう違いますよね。すごく長く感じても、実際は5分しかたっていないとか。夢もそうですよね。一生分の夢をみても一晩のことだとか。そういう違う時間というのがすごく大事なんじゃないかと思い、この「INNER TIMES」というタイトルにしたんです。
一瞬であったり、すごく長い時間であったりというものがどんどん自分の内側に蓄積されるわけですよね。特に思い入れとか経験などはそれが5分のものだとしても、自分のなかでは何時間にもふくらんでいたりしますよね。そういうおもしろさを感じてもらえれば、と思って作りました。もともと歌詞がない音楽をやっていますので、想像をどうふくらますかっていうのが醍醐(だいご)味ですよね。

■「UNIVERSE」のときもおっしゃっていましたが、野呂さんのなかでは「とき」とか「時間軸」がテーマになることが多いのかなと思うのですが。

ああ、そうですね。現実と思っているこれが「本当に現実なの?」っていう問題提起をしたりするのが好きなんですね。

画像:新しいモデルと野呂一生さん



新しいモデルと野呂一生さん 新しいモデルと野呂一生さん



野呂一生さん新しいギター

■今回は新しい野呂さんモデルのギターが登場しているとうかがったのですが。

ええ。8か月もかかったので、その期間中に新しいフレットレスギターが完成しまして、それをさっそくレコーディングに使用しました。3曲フレットレスを使った曲があるんですが、2曲で使用しています。

■新しいモデルについて話していただけますか?

そうですね。今度のモデルはフレットレス、フレッテッドどちらもセミアコタイプなんです。昔から使用している今や貫録すらついた(YAMAHA)SGは重たいんですね。50(歳)を過ぎてあれをずっと担いでいるのもなあ、と思いましてなかをくり抜いてもらうことにしたんです。
非常に軽くて持ちやすく、形はSGのままというモデルを作ってもらいました。音に奥行きができた気がします。さきほどセミアコタイプといいましたが、板を組みあわせて作るセミアコではなく、本当に彫って削ってくり抜いて作ったものなんです。フィードバックやハウリングを抑える効果もあるということです。市販されるのは当分先だろうと思いますが、みなさんが問い合わせをしてくだされば早く市販されるかも(笑)。

■色が青と......。

茶色系ですけど、これが照明によっては赤く見えて赤鬼青鬼みたいでね。

(一同笑)

でも、すごくきれいな色に仕上がって思ったとおりの出来上がりです。

■注文されてから完成までの期間というのはどれくらいですか?

そうですね。これは半年くらいかかっています。工房を押さえられるかという部分も含めてですけどね。

■今後のステージではあの2本が活躍を。

そうですね。あれを中心に使っていこうと思っています。ただ、あれにはアームが付いていないので、アームを使ったプレーをする場合は以前のモデル(IN-1)も使いますね。

■あえてアームはつけなかったんですね。

一から出直しだ、という気分だったんです。CASIOPEAを始めたころはSG(アームなし)1本でしたからね。初心に帰ってと。ただね、手クセというかアームがないのに、手が勝手に探しちゃったりしてますよ(笑)。代わりに左手でトリルをかけたり、ビブラートをかけたりして類似効果を得ています。

■アルバムタイトルに「ISSEI NORO INSPIRITS」とあります。この「INSPIRITS」というのはどういう意味なんですか?

僕の名前だけというより新しいグループの意味あいもつけたいなといろいろ考えまして、「元気」「元気を出す」という意味なんですが。魂という意味の「SPIRITS」にINがついている。僕のイニシャルも「IN」だしちょうどいいかな、と思いまして「ISSEI NORO INSPIRITS」というグループ名でいこうと決めました。

■ある意味パーマネントなバンドであると考えていいんですね?

そうですね。このメンバーで海外でも演奏したいなと思っています。まさにBRAND NEWですよね。アルバムはちょっと欲張って12曲収録しましたが、最後まで聴いていただけるとうれしいです。



---CASIOPEAという枠を自ら取り払って、まさにBRAND NEWな野呂一生さんの 今後の活躍に注目です!



ISSEI NORO INSPIRITS『INNER TIMES』ジャケット写真 ISSEI NORO INSPIRITS『INNER TIMES』発売中
ジェネオンエンタテインメント GNCL-1154

【収録曲】
01.TIEBREAKER
02.WHAT TIME IS IT?
03.SOUTH BEACH
04.OLD FASHIONED
05.A BRILLIANT DAY
06.SAPPHIRE SKY
07.THINK WELL
08.TOMORROW(テレビ東京系「熱闘!ゴルフ向上委員会」エンディングテーマ)
09.POSSIBILITY OF US
10.THE SEASON HAS GONE
11.CHASE THE DREAM
12.APOLLO

写真:ISSEI NORO INSPIRITS『INNER TIMES』ジャケット写真



●撮影:ヒデロー(ギターラボ編集部)、文:Yahoo!オークション






野呂一生オフィシャルサイト



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