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角松敏生さんインタビュー2006 Vol.1

角松敏生さん角松敏生さん2度目の登場! 今回は25周年ライブ、オリジナルアルバム「Prayer」リリース、そして秋のツアーについて伺いました。どうぞお楽しみください!



インタビュー中の角松敏生さん



5時間半のパフォーマンス

■はじめに去る6月24日に行われた25周年ライブのお話からお伺いしたいのですが。私の記憶ではいちアーティストで5時間半のライブって初めての経験でしたが、角松さん、20分の休憩以外ほぼ出っ放しでしたよね。いかがでしたか?

5時間半くらいになっちゃったのは、細かいやりくりが裏でありましてそれが原因でなっちゃったんですが、企画の段階から5時間の予定でいたんです。あれでも予定より2曲カットしたんですよ。

画像:横浜アリーナでのパフォーマンス

横浜アリーナでのパフォーマンス

■角松さん、以前にお伺いしたとき「体にいいことなんて何一つやっていない」っておっしゃっていましたよね。

あはははは(笑)。そうでしたね。

■素人質問なんですが、本番と同じようにリハーサルをやったんですよね?

同じだけやりますけど、その辺からうまい具合に体を慣らしていったんですね。
全部やっていたら大変なので、リハーサルでは歌わなかったりね、演奏だけ固めて。昨日はこの曲を歌ったから今日は歌わないでとか、そういう感じで(笑)。うまく調整しましたよ。で、本番まで3日間空けたし。まあノドの調子は大丈夫でしたね。
ただ、全編通してというリハーサルではなかったので「あとは野となれ山となれ」の心境でした(笑)。

■今回ライブレポートを「裏ギターラボ」というYahoo!ブログで展開しているブログに書いたんです。

ええ。

■そうしたらコメントが書き込まれまして「最後までいられなかった」「悔しい」という声がけっこうあったんですよ。

それは大変失礼いたしました(笑)。でも僕としては途中でやめるわけにいかず、みなさんそれぞれの判断にゆだねるしかないっていう感じでした。最後にはタクシー待ちで300人くらい並んだらしいんです。近所の居酒屋とかネットカフェは繁盛したと聞いていますが(笑)。




角松敏生さん新横浜に経済効果!?

■そうなんですよ。朝まで居酒屋やネットカフェにいて、始発で帰ったという人が多かったみたいですね。

なんかね、警察官に「伊勢崎町まで歩いて帰ろうと思うんですけど」って相談した子がいたみたいで、警察官さんが「ダメだよ、そんなの無理だよ」って(笑)。「今日は誰のコンサートがあったの?」「角松敏生さんのコンサート」「ええ、知らないなあ」って。で、「こんなに遅くまでやってたんだから始まりが遅かったんだね」「いいえ、始まりは6時半で」「えええ!?」と......。

(一同笑)

タクシーは横浜?東京っていうのがたくさんあったみたいですね。

■相当な経済効果だったようですね。

そうですね(笑)。

(一同笑)

居酒屋で時間をつぶした人は、始発時間になったので駅に向かって歩き出したら、どこからわいてくるんだろうていうくらい、わらわらと人がわいてきたって(笑)。すごい風景だったようです。すみません。長くやってしまいました。

(一同笑)

■ライブが終わって「終わっちゃった」っていう空虚な感じには襲われませんでしたか?

ええ、まあ新しいことが終わったわけではないので、そういう喪失感っていうものはなくて。やるべきことはやったという......。達成感っていうのでもないんですけどね。時間が延びたり、自分の思ったとおりにできなかったからちょっと反省点はあるんですが、ガクッていうのはなかったですね。もう次のツアーが控えていますしね。新作を早く聴いてもらいたいっていうのもありますしね。ただ横浜アリーナに集中していたのを切り替えるのに10日間ばかりかかりましたけどね。ひとりで沖縄に行って、ゴロゴロしていました(笑)。

■ダイビングしたり......。

そうそう(笑)。




角松敏生さんニューアルバム「Prayer」について

■新しいアルバムのお話にいきましょう。何度も繰り返し聴きました。で、結論は今までの角松さんのサウンドのいいとこどり、というか角松サウンドの集大成的なものだなと感じたんですが......。

そういう作為的なことはないんだけど、結果そういうふうになりましたね。
このアルバムに関しては、僕としては「いい作品ができたな」っていう手応えは感じているんですよ。前作、前々作みたいにコンセプチュアルな作り方はしていないんですよね。

「INCARNATIO」の場合は日本の先住民族のミュージシャンとコラボレートしたりとか、自分でこうしようという意思を持ったコンセプトというのがあって、それに基づいて作っているんだっていえたんですけど、今回はそういうのがないんですよ。正直何もない。おおげさにいうとね。
ようはCDを作ってツアーをやって余白があって、またCD制作?ツアー?余白......。それをずっと繰り返してきて、そのツアー中に次に行きたいところへの取材とか出会いをしたり。もちろんツアー以外のアウトセッションでいろいろなミュージシャンと知り合うこともできますし。そういうことを繰り返しながら、自分が次にやりたいことを固めていってCDにするんですね。

全都道府県を回った前回のツアーが2005年の4月に終わって、そのとき、解凍から以降自分があえて作為的に挑戦してきたことに一段落つけたというか、長いツアー終えてやりきった感と喪失感に見舞われたんですね。おそらく落ちてたんですよ。
そんなときに映画「ミラクルバナナ」のサウンドトラックのお話がきて、そこで出会った沖縄のミュージシャンとまたつながりができて。また、一方で2005年に取材していただいたピアノ3人によるトライポッドセッション、それを実演した年末のライブ。いろんなことをはじめて、さあ2006年どうしようかなっていうのは実は年末まで決まらなかったんです。
僕はCDを作る前に、そのあとにくるライブのメンバーを想定して曲作りをするっていうのが僕のやり方なんです。で、ライブのメンバーどうしよう、って考えあぐねていたんですよ。




角松敏生さんベースとドラムが決まらない......

新譜も入れたいけどどういうミュージシャンのラインアップで行こうかとか、ここは思い切って僕より上の世代のひとたちとやってみようかとか......。結局トライポッドの印象がものすごくよかったし、そのときバックアップしてくれた大儀見元とか、今剛さんも「またやろうよ」って言ってくださってとってもうれしかったんです。
そうすると大改造が必要だなって思って。ドラマーが決まらなかったんですよね、ずっと。それで、トライポッドのキーボード3名(小林信吾さん、友成好宏さん、森俊之さん)と、今さん、大儀見さんは決まったんだけど、ベースとドラムスが決まらない。スケジュール的なこともあるし。全然まとまらなかったんですよ。
そうこうしているうちに年が明けてしまい、6月の頭までにアルバムは完成していなけりゃいけないという状況になってしまっても、ドラムは相変わらず決まらなかったんですよ。




角松敏生さんスティーヴ・ガッド

かねてから僕は自分のアルバムでスティーヴ・ガッドに半分以上(の曲で)たたいてもらいたいという思いがあったんですね。なぜかというと、僕はドラマーに一番こだわる傾向があって、世界中のいろいろなドラマーと仕事をしてきたんです。
で、そのなかでもスティーヴ・ガッドさんという人は、ドラムという楽器の可能性を最大限まで高めた人で、世界中のドラマーがやっているフレーズの何かひとつはスティーヴ・ガッドが発案したものだといわれるくらいの、僕にとっては国宝級のドラマーなんですよね。
彼とは1980年代の後半に「Moonlight Tokyo Bay」という曲で初めて一緒に仕事をしたんですが、ただそのころはヨギ・ホートンとの蜜月期だったんですね。ヨギとの仕事は僕が思ったとおりの仕上がりになっていたんですが、スティーヴ・ガッドとやった曲に関しては、まだ彼にやってもらうレベルの曲に達していないという思いがあったんです。
もちろんちゃんとセッションは成立して、曲もあがったんですよ。でもまだ書けていないな、という思いだったんですよ。

それが、6年前の「存在の証明」で10年ぶりにガッドさんに2曲やっていただいたときの手応えっていうのがすごくよくて、想像以上にガッドさんはぼくの音楽にきちっとはまるプレイをしてくれて、これはミスキャストじゃないというものができたんです。いつかはもう少し多くの曲を、ガッドさんに頼もうと思っていたんです。




角松敏生さん自分に降りてきたものを

それから6年たって、ガッドさんにアルバム半分はたたたいてもらうという前提でアルバム作りに臨むことにしたんです。ドラマーが決まらないということも手伝ってですが。それが2006年の1月。ガッドさんのスケジュールを確認したら3月の初旬ならオーケー、ということが決まってから、彼がたたくことをイメージした曲から作り始めたんです。
そうこうしているうちにツアーで回ってくれるドラマーが江口信夫さんに決まったんです。ガッド・セッションが終わって帰国してから、江口さんがたたく部分の曲を作ったんですよ。本当に一日も休めない状況で進めていかないと、6月あたまには間に合わないってくらいの感じだったんですね。だからああしよう、こうしようではなく、目を閉じて自分に降りてくるものに導かれるがままにわらわらわらっと作ったものなんですよ(笑)。




---半年振りにお会いした角松さん。25周年ライブも終え、新しいアルバムのリリースを控えて少しリラックスした印象を受けました。続きもどうぞお楽しみに!
●撮影・文:Yahoo!オークション
●協力:株式会社ビーンズ ●写真提供・協力:BMG JAPAN



「角松敏生 / Prayer」初回限定盤ジャケット角松敏生 / Prayer

好評発売中

【収録曲】
01.UGAM
02.Movin'
03.You made it
04.恋の落とし穴
05.Still know nothing at all
06.かなし花
07.日照雨
08.アイシテル
09.Mannequin
10.黙想
11.Prayer
12.Smile(album version)
special track of remembrance
13.初恋(2003.11.15 YOKOHAMA ARENA)

>>アルバム試聴はこちら(外部リンク)




角松敏生ツアー情報

TOSHIKI KADOMATSU Performance 2006 "Player's Prayer"

9月30日、大宮ソニックシティを皮切りに史上最大のツアーが決定! 2006年、秋...... とてつもないコンサートツアーが始まる!

角松敏生さんオフィシャルサイトヘ
BMG JAPANオフィシャルサイトヘ




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