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IZAMさんインタビュー Vol.3

IZAMさんSHAZNAが再始動! ソロとしても俳優としても活躍するIZAMさんへのインタビュー第3弾です。どうぞお楽しみください!



IZAMさんカタにはめないで

「見た目」での偏見っていうのはすごいなって思うんです。
それに対して今さら「違う違う」って一生懸命言っても、そういう人は仕方がないと思うんで。まあそれはそのまま放っとけばいいし。「違うんです」って言っても分からないならいいですっていう感じもあるし。

結構......なんていうんでしょうかね。みんなのイメージする「IZAMくんってこういう人なんだろうな」っていうのがあるじゃないですか。

僕はみなさんが思ってるイメージと真反対の人間なんですよね。だからSHAZNAで初めてライブをしたとき、メディアでSHAZNAを知った人たちがみんな驚いて帰るんですね。「ライブだと何でこの人こんな男なの!?」みたいな。レビューを見てもそういうの多かったし。


僕をああいう見た目だから「なよなよしてて嫌い」というのなら「僕もお前のこと嫌い」だし。「そういうことを見た目で決めるお前を嫌いだ、いつ迷惑かけた?」って。だから昔からそういう......なんていうんだろうな、いろいろなことに対してですけど。アンチテーゼっていうかそういう精神っていうのが強くあったんですよ。

僕がもともと好きだったものって、1980年代のいわゆるニューウェーブなんですけど、そこからハマって。今でも一番好きなのはやっぱりUKのパンクなんですよ、うん。だから、そういう精神とかパンクスたちの言っていることとか、インタビューを読んでたりするとすごい分かるっていうか、めちゃくちゃな人もいるけど、根本はみんな同じなんですよね。なにかこう、カタにはめられることが嫌いで。僕もカタにはめられるのが嫌いで。まず「IZAMってのはこうでしょ?」って言われることがね(笑)。




IZAMさん普通に幸せになりたいけど

■ええ。

まあ今となってはそんなのべつにどうでもいいじゃんって。そんなふうに人を理解しないで決めつけているんだったら、そんな人とは仕事をしないっていう感じもあるんですけど......。
たとえば、マネージャーさんが芝居でも映画でも、なんでもプロモーションするじゃないですか。そのとき僕のプロフィールを出したときに「あれ? IZAMさんって髪、赤くないの?」とか(笑)、あるんですよ。もうアホちゃうかと。何年同じカッコしてると思っているんだよ! みたいな(笑)。

■ああ、そうなんですねー。

近所に住んでいる子どもを育てている奥さんがたですら、美容室に行って髪形くらい変えるでしょう(笑)? 僕はこの仕事をやっていて、同じこと(髪形)をずうっとやり続けるっていうのはすごいことだと、ある意味思うんですけど。僕はその辺、飽き性だからできないんですよ。だから、美輪明宏さんはすばらしいと思うんですよ、ずーっと変えずに。でも僕は、それは飽きちゃうからできないなっていうのもあるし。

僕はやっぱり普通に......、プライベートはプライベートで、普通の人間として普通に幸せになりたいなと思っているし。でもアーティストとしての部分はアーティストとして、それは幸せを提供しなければいけない立場ですし、提供したいっていう強い思いもあるし。だから、それを「アーティストとしてはこうです」「プライベートではこうです」っていうことは絶対できない、この仕事ではって思ってるんです。なのでプライベートからアーティストまで丸ごと? ひとりのIZAMとして受け入れていただかないとダメだなって思って、みんなに媚(こび)を売ってたりしているとまたストレスがたまっちゃうんですね。

「理解しよう」と思ってくれる人だけでもいいとも思うし。日本人特有のいろんな偏見ってあるじゃないですか。心のキャパシティーの狭さだったり......。そういうのを、取っ払ってくれる人たちに応援してほしいっていうか、うん。僕はもう6年前や7年前の僕じゃないし。僕はホント、過去を全部切り捨てていくタイプなんですよ。だから「SHAZNAは昔こうだった」っていうのがあったとしても、今の僕にはまったく関係ないし。昔こうだったから、今こういうことをやったらカッコ悪いっていうこと、よくあるじゃないですか。でも「そんなのどうでもいいんじゃないの? 過去は過去で栄光はあるわけだから。それはあくまでも歴史としてね。でも、今のSHAZNAはこうだから」っていうことなんですよ。

だから今回SHAZNAが復活するにあたっても、いろんな人から意見があって。やっぱり一番多かったのは、髪を赤くして、しばって......これ事務所内の意見だったんですよ、外の人の意見じゃなくて。僕は「この人たちは僕の人生に責任持てないのに、よく簡単に言うなあ」みたいな(笑)。

■ははは。




もう少し余裕を持って

それはもう、僕の人生最後まで面倒見てくれるって言うなら、やりますよ。
でもコケんの分かってるし。そんなことやっても「この人、何年も変わってないね!」ってね。時代は流れているんだよってのを教えてあげたいな(笑)。
だから僕は今回、メンバーもそうですけど、今の自分たちでいいんじゃない? って思っているんです。メンバーが並んだときの写真を比べると、全然違いますよ。もう「ああ、相当オトナっぽくなったね」っていう感じですよ。昔のまま出たら、「ファンの子たちは成長しているのに、僕らはいたずらに歳を重ねて中身は成長していない」、そうなっちゃうのが一番、痛いなーって(笑)。痛いアーティスト像の感じなんですよ、僕のなかでは。

だから、いらないものはできるだけそぎ落とした形にして。今できることを楽しんでやれればいいじゃんって思うんです。時代も流れてるし。逆に今の僕らの音楽が、それを出したときに何枚売れるか分からないですけど。そのときにその何枚かを買ってくれた人たちがこの音楽を好きだって言ってくれたらうれしいですよね。
昔の曲をライブでやるかもしれないけど、再録して出そうとか、そういうことは考えていません。まだ若い「絶対売れなきゃ」っていう人たちならば、そういうストイックな気持ちは必要かもしれません。僕もストイックな気持ちはあるけども「もう少し余裕を持ってやろうよ」っていうふうになった。余裕を持って、ゆったりとしたなかで自分たちのできることをやろうっていうスタンスに変わってきたんですね。

昔だったら「早くやりたい、早くやりたい」って感じだったんですけどね。「何でこんな曲しか作れないんだ!」って言ったりとか......。今は、もうそういうのはないですね。遠まわしには言いますけど(笑)。ただ、もっと余裕を持ってやろうって。せかせかせかせかして、CDのリリース日だけ決まっているから曲を作らなきゃって、そういうことも経験して。それで失敗もしていますからね。性急に出したものを「いいね」って言われたこともあるんですが、それは(販売)枚数に出ちゃうんですね。次に時間をかけた曲を出したら、いきなり全然違う枚数をはじき出したりとか......。「やっぱり音楽って怖いな」って思うんですよ。

■ええ。




IZAMさん100万枚弱

作る側が、どれだけその一曲に対して考えて気持ちを入れられたかで、枚数が違っちゃうんですよね。映画でも出るかもしれない、ドラマでも出るかもしれないけど、音楽は絶対。それくらい人の気持ちを動かすものなんだなっていうのも理解してきましたしね。
僕らが出した曲のなかで一番売れたのは「Melty Love」っていう曲なんですけど。あれは一年かけて作った曲なんですよ、インディーズ時代に。すごく思い入れもありましたし。「この曲ダメだったら、もうバンド辞める」っていうくらいに。「イヤだけど会社員になる!」っていうぐらいの気持ちで三人で作ったんで......。まあ三人っていうか、曲自体はギターのA・O・Iくんが作り、僕が歌詞を書いたんですけど。
だからたぶん、あれだけの枚数が出たんだろうなって。

でも、それしか枚数は出なかったっていう気持ちもあるんですよ。シングルでもあの時代だと200万枚とか売っているアーティストもいましたから、僕らのなかでは、300万、400万が当たり前って気持ちだったのに、100万枚弱だったんですよ。「あのバンドのこの曲は220万枚か。じゃうちらの気持ちって全然足りてないんだな」って反省しつつ、次の曲を作ろうってやっていたんです。だから「リリース日が決まっているから、曲を急いで作って!」ってやつとか、「量産」みたいなことをやったのは、結果を見てびっくりしましたね。20万枚、30万枚しか売れませんでした、とかね。今ならそれでもすごい数字ですけどね。

■そうですね。




作り手の責任

数字が出ちゃうのを目の当たりにして。毎日、デイリーのバックオーダーをチェックしていたんですよ。そのバックオーダーですらもう想像つきますからね。すごくいい曲っていうか、自分たちがすごく思い入れがある曲とか、気持ちが揺れた曲は演奏がどんなに荒くても、バックオーダーのケタが違うんですよ。やっぱりそういうデータを取ることも、みなさん、アーティストの方々はやっているかもしれないですけど。自ら店頭に行って、積み方を変えてみたりとか(笑)。

■あはは。

違うアーティストが平積みで「あ、ウチのは棚に入っているぞ!」(笑)。で、なにげなく平積みのCDを棚に入れて、自分たちのを平積みにしちゃうとか。みんなやっていると思うんですけどね(笑)、はい。「試聴」のところに入れちゃったりとか(笑)。

(一同笑)

お店からしたらいい迷惑ですよね。キャンペーンとか絡んでいろいろやっているのにね(笑)。メーカーが「今回、試聴はできないんですよ」って泣きついてきたら、「わかった、渋谷のタワーレコードだけやってくる!」とか......。あっはっは。僕やっていましたねー(笑)。

■そうなんですね。

そうですよ。超チェックしますよ、僕。あとレコード店で店員さんのコメントがあったりするじゃないですか。それって好きなバンドにはすごく思い入れのあるコメントがあるんですね。僕「あー、SHAZNA好きじゃないんだな??」とかしっかり見てね。

■あははは。

で、そのコメントには店員さんの名前が書いてあるでしょ。それを覚えてお店のなかでその店員さんを探して(笑)。見つけて近寄って「すみませーん」って声をかけると「IZAMさんですか?!」って言うから「ああ、はい」って、洋楽のCDを探しに来たふりして、すっごくナイスに接するんですね。それで一週間後、お店に行くとちゃーんとよく書いてある(笑)。

(一同笑)

そういうのって、すっごい楽しい(笑)。「会ってみないと分からない」っていうのがあるじゃないですか。そのとき僕も思いましたね、テレビのイメージって怖いなあって。メディアが作り上げる活字って本当に怖いなって。そういう人だって思われちゃうっていうか。
いろいろスポーツ新聞とかに書かれた次の日に街に出るとすごく分かるんです。「あ、あの人がいるよ!」って。本当にメディアの力って怖いものであるし、逆にありがたいものでもあるし、それによって一般の方たちが左右されてるっていうのがすごく分かったんですね。
だから音楽を作るにあたってはものすごい気を使いますね。自分たちをとても熱心に愛してくれるファンがいる場合、ヘタな歌詞を書いちゃったら不幸に追い込むこともあり得るし、幸せにしてあげることもできるし。怖いなって。ファン層を見ると分かるんですよ、こういう系なんだろうなって。




IZAMさんSHAZNAはキャラがバラバラ

SHAZNAっていうのはファンの年齢層が広いバンドだったんですけど、三人のキャラが三様で全然違うので、三人のファンもキャラがそれぞれ違うんですよ。大体一つのバンドだったら「このバンドが好き」、そのなかでもこの人が好きっていうのがあって、その人じゃないほかのメンバーが出ていても応援してあげたりするじゃないですか。でもウチはないんですよね。

■ええ?

そうなんですよ。メジャーデビュー前はそんなことなかったんですけど、デビューしてから変わったんですよね。メディアを通したいろんなことが、そうさせちゃったのかもしれないし、自分たちが選んだわけでもなく。僕がピンで出ることが多かったんですけど、それを決めたのはほかのメンバーだったんです、僕じゃなくて。

■ええ。

メンバー二人が決めて「じゃあ僕が」ってことになってやり始めたんだけど、結果、まあ「IZAMさんばっかり!」みたいになっちゃうじゃないですか。でもそれは、メンバーが決めたことだし、それで多少うまくいっているなら、それから先の展開を考えればいいじゃないって思ったんですけど、自分のファン以外は「ツーン」って感じでしたよ。その子たちの前を通っても。そんな時代がありましたね。
「なんでこの人だけ、テレビ出ているの?」って。「あたしのA・O・Iさんは?」「あたしのNIYさんは?」ってのがすごくあったし。それはそれで仕方がないなって思ってたんだけど、今はもうそういうことはないと思うんです。自分たちのファンじゃないところでたたかれたり「あいつら嫌い」って言われる分にはどうでもいいし。やっぱり自分のバンドのファンに言われるのは一番つらかったですね。

■それだけ、おのおのキャラクターが明確になっていたと。

そうです。キャラが明確過ぎるんですよね(笑)。




---メディアの怖さを知り尽くしているIZAMさんならではのお話ですね。次回もどうぞお楽しみに!



●文:Yahoo!オークション
●協力:ヴァーサタイルエンタテインメント



IZAMさんオフィシャルブログへ(外部リンク)



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