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井上ヨシマサさんインタビュー -2-

井上ヨシマサさん [new]お待たせしました! 本日11月30日、CD『前ノリ』がリリースされる作曲家でミュージシャンの井上ヨシマサさんのインタビューを公開します♪
井上さんの音楽遍歴、AKB48との関わりなどたっぷりお聴きしました。
Vol.2



秋元さんとのこと

秋元(康)さんとの話もそうなんですよ。とんねるずやるときにちょっと揉めたことがあって、もう二度と会うこともないんだろうなって思っていたんですが、後から秋元さんと電話で話す機会があり「僕はお金とか仕事とかじゃなくて、どうやったらとんねるずがカッコよくなるのかとかそういうので一生懸命やりたかっただけで、別に文句をいいたかったわけでもなかったんです」って言ったら、「ああ、わかった。じゃあもっとやろうよ」って言ってくれて、それで仲直りしたんですよ。

それでも何社か雑誌でしゃべっていますけど、どう言ったらいいかな。あんまり好印象は持たれなかったんですね。あのときはおにゃん子で秋元さんは大ブレイク中。だから「おまえは誰だ?」みたいなときですけど、それでも秋元さんちゃんと聞いてくれたし、僕も相手がどんな人でも「言わなきゃいけない」と思うことは言っちゃうので、そういうところだけ目立っちゃうけど、そうじゃないプロジェクトでもやっぱり音楽を愛する姿勢でやっていないことに関してはね。どうかと思うんだよね。

さっきのアレンジの話もそうだけど、納得できないことがそのまま進んでいたなかでの話なんですね。秋元さんは売れててもそうじゃなくても真剣にやってくれるんならってことだったんでしょうね。

それから秋元さんとはいくつか仕事をしたんですけど、AKB48やるときに呼ばれたんですよ。「売れないけど、やるよね」って。「やるよね」「うん、おもしろかったら」って。で、見たらおもしろかったの。
うん、これはちょっとやらなきゃって。

ロスに行こうかなって思ってたときだったんだけど、僕がロスに行ってやりたかったことは、アメリカはもっと日本のメロディを求めていると思ったんですよ。適当な日本っぽいものをやり始めいていたし、お寿司屋さんもカリフォルニア・ロールじゃないですか。もっとうまい寿司があるでしょ。
別に気負っているわけじゃなくて、ふつうに行けばいいじゃんと思ったんですよ。
日本っぽいメロディ。別に一流の寿司屋ではないけど、いけばカリフォルニア・ロールは作れないけどお寿司は作れるじゃない、そんな感覚だったんですよ。

そんなときにAKB48の話が来て、じゃあこれ2年やって売れなければ辞めればいいし、それまではペンディングでと。で、やって2年たったらちょっと売れはじめて。日本での最後の仕事だと思ってたから真剣にやりましたよ。その甲斐あって、みたいになってきて。それが今も続いているって感じなんですよ。以上でした(笑)。

■秋元さんと仲直りできたのもスゴイですよね。

秋元さんはふところのでかい人だなって思ったわけ。別にそんな僕のような若造に言われたら、といっても10歳しか違わないんだけど、キャリア的にいったら「誰だおまえ?」なわけじゃないですか。だけどそのあと「仕事しよう」と理解して言ってくれたわけだし、僕の曲は好きだって言ってくれたし「おまえはキライだけど、曲は好きだ」ってね。あははは(笑)。それでAKB48でも何度も直しをつきあってくれるしね。

今はね、ディレクターがいない時代というか、ディレクターには申し訳ないですけど、ちゃんと直せるディレクターっていうのがいないし少なくなっているんだよね。今は曲を集めて聴いて選ぶ、セレクターって呼ばれているんですけど。そういうなかにあってプロデューサーは残っていくのね。ディレクターがやる作業もやる。直しも当然やる。直す作業って大変なんですけど、秋元さんはその点せいいっぱい24時間体制だし。
だから、♪やすすのぉダメ出し電話ぁ~~♪

井上ヨシマサさん

依頼された作家としての100%

■その曲ができた背景もそうですよね。何時であろうが電話が鳴って何度でも直すという。秋元さんからは最初に「テーマ」が渡される感じなんですか?

うーん......。テーマっていうか世界観ですよね。ダンスでやるのか、卒業の歌なのかってはっきりしているのはやりやすいですよ。 それに対してどういうアプローチをするのかと、そういうとことですよね。「ダンスミュージックやる」「はい、ダンスミュージックです」って渡してもダメだし。最初に言ったようにグレン・ミラーもそうだけど、リアリティがないとだめなんですよ。曲には絶対なにかがこもっていなければダメだと、僕は思うんですよ。

歌謡曲を最初にやったときに「ええ~、ナニコレ?」って自分でやっててもなんの思い入れもないものが世に出るようになり、それも違うなって思ったときに、詞が大事だなって思ったんですよね。曲ももちろんなんだけど、詞がどんなテーマなのかと、自分の日常のなかの他愛ないことでいいんだけどね。それをやったのがユニットのSWEARで4曲CDをインディーズで出したんですよ、25歳のころにね。リアルをテーマにしてやっていって、歌謡曲はやらないですって。

作家としての考え方ですが、100%自分でできなくたって、自分の役割は人に頼まれた作家じゃないかと。歌う人には歌う人の思い入れがあるし、詞を書く人には詞のなかのそういう世界がきっとあるんですよ。
作曲家のできる思い入れの範疇っていうのはどこまでなんだろうってことじゃないですか。そこにはもう100%こっちの思い入れを入れていいんじゃん、だけど結果100%残っていなくたってそれでいいじゃないと。

自分でやったら1,000枚で100万円くらいの赤字になるんですよ。それをレコード会社が10万枚やる。自分が現盤含めてやるなら100%プロデュースですよね。「その詞違いますよ、アレンジも違いますよ。歌い手も違うんじゃないですか」って話なんだけど、作家で頼まれたら100%自分の思い入れはあるけど、結果詞が変わって歌い方が変わって、それが許せるようになったんだよね。それまではそうじゃないと手抜きなんじゃないかと思ったのね、100%残っていないとって。
でも、そうじゃなくて100%やって25%くらい残るものなんだと思ったわけなんですよ。みんなはそうしていることなんだろうけど、僕は気がつかなかったから(笑)。

それが頼まれたらそういうことだと。こっちが出すなら100%ですよ。だから発注された時点で勝手に詞もアレンジも歌い方も、それはもうこっちで真っ黒になるまでやって出して、いいように向こうが薄めてくれると。そのときは真っ黒になるまでやっていないとダメなんですよ。それで伝わって、うんなるほどね。じゃあこっちこうして、あっちはこうしようってことになるんです。わかります? そこには自分にウソついていないしね。

今まで出した曲はどうなんだと、このあいだ"Google+(ぐぐたす)"にもいろんなこと書いてるやつがいたけど、「知るか! プロデューサーになってから言え!」って。僕は作家だからね、いっしょにプロデュースするなら僕は聞くよ、って書いたんだけど、結局そういうことなんですよ。プロデューサーなら聞きますよ、「今のAKB48は違う」って言われたら「どこがどう違うんですか?」って聞きますよ。
AKB48の評価ってのは自分の評価とはまた違うと思うんだけど。
同じようにAKB48に曲を書いている作家が聞いたらわかると思うよ。何をやったんだろうヨシマサはって。どんなデモなんだろうと。なんでいっつも決まってんの? 水着着て書いたのかなみたいな。

(一同爆笑)

そんなことは違う。秋元さんもそんなこと望んじゃいないし。もうガチでやってることしか相手にしないです。
「AKB48にはこっちのほうがいいんじゃないですか」。秋元さんにしたら「知らねえよそんなこと」ですよ。「それは僕が考えるんだよ」と。そりゃもちろんAKB48がこれやったらおもしろいんじゃないかってのは前提としてありますよ。頼まれているんだから。ただ自分がそこで降りていったりとか、「歌えねえだろうな」ってやっちゃったら終わりですよ。うん。

転調について

『仰げば尊し』を『10年桜』で使ったじゃないですか。『仰げば尊し』を「くだらない曲じゃない?」って言う人はいないんですよ。「あれ、ちょっと歌いずらいんだよねー」っていうのはないですよね。あれはポップスだし、歌う人によって「いい歌だな」、子どもが歌えば「かわいいな」っていうことでしょ。
だから歌謡曲に対しての自分の答えは低レベルとか高レベルってのは存在しませんね。季節によって変わるし、歌う人のそのときの感情で変わっていくものだし。ここテンションすげえなとか、40回転調してるなとかね。僕はよく転調するので、"転調曲チャンピオン"みたいに言われてるんだけど。

(一同笑)

別に転調はどうでもいい。そこで気分が変わったりとか何をやっても自由だから。別に難しくなければいけないと思ったわけでもないし、ずーっと聴いていて単調だなこの歌って思って変えたりとか。そこには高度な技術もなにもないわけ。

■そうなんですか?

そうなんですよ。

■僕なんかはたとえば『Beginner』や『片想いFinally』は途中をカットしちゃったのかなぁって思うくらい思い切りよく転調されてて、むしろ気持ちよかったんですが。

カットしちゃったかな。どうかな。ただね、転調っていっても、クラシックは転調ないっていうけど、マイナーがメジャーになったりはするじゃないですか。あれのルートから始まっていないから「えっ?」って思うかもしれないけど、別にマイナーになったりメジャーになったりしてるだけでさほど複雑な技でもなんでもないんですよ。そこに躊躇はないというか、歌う人にもよると思うんですけど、やってもいいしやらなくてもいいっていう感覚ですかね。

だからやらなくていい曲はやらないし。『UZA』なんかはずっと循環コードだしね。だからそれをやると同じように転調するといいんじゃないかとか、だからそういう予定調和になったら終わりっていうか。ダメなんですよ。コードって限られてますもんね。気持ちのいいものっていうのは。

おんなじだからやめようとも思わないし、違いばかりを追求し始めちゃうと、変な人になっちゃうんだよね(笑)。幾何学的なメロディとか、「あ、なんか似ちゃってるな、ここ似てるな」っていうのいっぱいあるけど、自分のなかでも。でも大事なのは起承転結。 始まりから最後までいっしょだったらそれはパクリだって言っていいんじゃない。ね。
出会いました、結婚しました、離婚しましたとかね。この出会い方似てるな、ケンカの仕方も似てるなって全部いっしょなら何かを見てやってると思わざるを得ないじゃない。でも、自分のなかのストーリーがメロディのなかにあるわけで、それは自分だけのオリジナルだから同じようにはならないですよ、なかなか。同じように終わっていたらそれは誰かが作ったクリエイティブをなぞっているだけだから。そう思わない? どっか歌詞が似てるとかそれはいいんじゃない。気持ちいいんだから。

だから転調の仕方とかいうんじゃなく、AKB48の曲が生まれていくときに、「あ、これなら彼女たちらしくなくなっちゃうんじゃないか」とか、弾けている感じがしなくなるとか思ったら変えるし、さっきの一筆書きではないよ。すげ替えたり、新しく作ったりするよ。求めているものが「いや、そういう曲じゃなくて」っていうのがずっとあるから、それがわかるようになったのはつらいね。何がダメなのかがわかる。

■(一同笑)ああ、なるほど。

そう。何がいいのかは相変わらずわからないけど、「おお、これ最悪だ」っていうのはよくわかる。携わってからミックスダウンが終わるまで、もうすっごい回数聴かなきゃいけないわけでしょ、AKB48が売れるまでっていうのは。もう売れてるっていっていいよね?

買った人が聴くことまで考え抜く

■それはもう(笑)。

彼女たち握手会をやっているんだけど、握手会でこれをずっと聴きながらやるんだって考えたのね。これで彼女たちがつまんねぇと思うものを書いたら......と。ファンもそうだよね。それはたまんないだろうなと。聴いてて「これはないな」ってのはボツ。それを秋元さんがいいって言ってもね。僕が「これ最悪だ」って思ったものを秋元さんが「これはいい」って言ったことはないですね。

■おぉー!

非常にそこは合致しているのね。
「僕、これはいいと思うんだけど秋元さんなんて言うかな?」ってパターンはありますよ。そういうときはいつも「いい」。僕が自信持っているときはね。『Beginner』なんて選ぶと思っていなかったし、僕は大好きだけどね。「いいよ、あれ」ってすぐ電話あったし、そういう感性はね。
ダンスミュージックでもあそこまでやっちゃっていいんだって。そのころAKB48みたいなグループがいっぱい出始めて、それで「AKB48のイメージで」ってかわいい曲やってるじゃないですか。そこに『Beginner』だから「違うじゃん、話が!」ってなるんだろうなって思いながらやってたけどね(笑)。

■(笑)スゴイなぁ。

そういうのっておもしろいなって。どんなにおもしろいものでも、連続で出てきたらつまんなくなるわけじゃない。AKB48はそれとずっと付き合っていかなきゃいけないんだってことで僕のなかでボツかどうか決めてる。いいメロディはいっぱいあるよ(笑)。いい曲いっぱいできているんだけど、全然つまんない。

■へぇー。

それをやってどうするんだと。でもそれを自分でジャッジする前に送っちゃったりすることもあるんだけど、秋元さんにね。そしたら「いいけど、いい曲だからいいってわけじゃなくて」と。
いい曲はあたりまえでさ、そうじゃなくて「なんで今これをやんなきゃいけないのか」とか、「何を今みんなに伝えたいんだ」とか。こっちが神社みたいならいいけどさ、来たいときに来ていただければみたいな。

■神社(笑)。

秋元さんに「公演曲だからいいけど」みたいに言われることありますよ。公演曲は公演でずっとやっててファンのみんながそこに来てくれてだからいいけど、シングルは違う。だからどうしたらいいのか考えて提案はしているから、「ヨシマサの曲ばっかりじゃん」って言う人にはその苦しみを味わわせてやりたい。

(一同笑)

リリースしたら、買った人が聴くところまで考えるんですよ。最初は自分がどう思われるのかなぁってのがあって、「あ、ヨシマサカッコいいのやってるじゃん」って言われたいと思ってたし。ただ、次にそれを聴かされている人たちはどう思うんだろうと考えるようになって、メンバーたちがそれを持って日本中回る気持ちってどんなかなと。自分はバンドで経験しているから同じ気持ちを味わわせたくないし。

■そこまで考えているんですね。

考えてるよ。メンバー評価1位、リクエストアワー18位みたいな曲いっぱいありますよ。

(一同爆笑)

ファンにとっては違うのかなぁみたいなのもあるし。でも、それは僕が書かなきゃいいだけのことだしね。いっぱい書いている人はいるから。自分の役目はこういうことなんじゃないのかなって考えてるし、それがいちばんいいんだよ、それがいちばんいいよね、ホントに。
おいしい豆腐が欲しいときに「豆腐屋ですけど」って行くのがいいじゃん。
「うちふだんパスタ屋なんですけどね」みたいな。「あ、どうりでチーズっぽい......」って。バカヤローみたいな。

(一同爆笑)

そこは老舗の豆腐屋になるべきで。秋元さんは魚を出したり、いろいろ料理人を呼んできてね。自分もちょっと器用なところがあって、「やきそばも実はできるんですよ」と。

(一同笑)

そんなのもあったりするんだけど、AKB48のなかではなるたけ季節労働者みたいにいられたほうがいいのかなぁって思ってて。秋元さんもそう思っていると思うけど。

そういうコミュニティみたいなものはすごく大事にしてて、そのAKB48がぐぐたすをやったときに、キタわけですよ。

僕は公演で何回も同じ曲を聴かされているほぼ固定ファンしかいなかったころに公演曲を作っていて、CDでもなんでもないけど毎日聴かされるんだなあのオケをと。だったらもうちょっと詰めようもうちょっと詰めよう、器材も買おうと。

ふたつの考え方がありますよ。CDじゃないんだし別に公演ですよね。だったらそれなりの音をチャチャチャっと仕上げて劇伴みたいなノリでってのもあるけど、そのときCDが全然売れなくなって、仕事がなくなって、作曲家たちやアレンジャーもそうだけど、じゃあどうするのかと。「いい音を出しましょうよ」ってことでしょ。そこしかないじゃないですか。

出せる場所がCDじゃなくなっちゃったんですけどどうしますか? と。うーん、困ったね。AKB48劇場(シアター)ってところでなんかやってるらしいよ。しかもアレンジ料こんな......あり得ない金額だけどどうしますか? 一流のアレンジャーのみなさん、作曲家のみなさん......まあ、断ったよね。

「直しは?」って聞いたら「ミックスは15回くらいあるかな」って。ふつうスタジオ25万で1回ミックスとってたとしたら、それだけで300万近くかかりますよ。一流だった人たちだとね。僕も「えーー!? 直しですか、もうミックス終わりましたよ」でどうしようかなと。それで、秋元さんも金稼いでないし、でも劇場に来る人は2千円とか3千円とか払うし、毎日見るし。そこで自分の納得できる音を作るしかないなって思ったんですよね。自分が納得できるのはもちろんいいんだけど、秋元さんのオーダーもあるし、秋元さんのオーダーっていうのはそれまでやっていた一線の仕事とまるで変わんないからね。
「もっとこういう音出してよ」「はあああー!?」みたいな。「この状況でですか?」。
仕事何倍もやっても同じ金額みたいな状況じゃん。でも、そういう音は出したいじゃない。

器材も買いこんでやることだらけでなんだか忙しいし。こっちはノッてるわけですよ。ほかの人にもそのとき頼まれてて、そっちに出していた曲もAKB48劇場で曲が足りないって秋元さんに言われたらそれ戻して「はいー」って出して。そっちのディレクターもきょとんとしますよ。
「え? あれ、なんで戻しなんですか?」って。「だってまだ本決まりじゃないですよね?」って。そっちはこのCD売れない時代に25万枚くらい売れる。でもちょっと待てよ、こっち(AKB48)はヲタの人たちが毎日聴くわけだし、そしたら少しでもいい音で出したいと思うわけで。

それで借金して器材買って、もうミックスするしかないわけですから。でも僕はそれがうれしかったわけ(笑)。自分で最後までやれるのはね。歌入れもやるやるやるって。
最初のレコーディングのメンバーに「何やりたくて来てるの」って聞いたら「私ですか、女優です」「はぁ~~!?」みたいなのあったよ。
今残っている人も残っていない人もいるけど。「だけどいいドラマをゲットするためにも歌はやろうよ、ちゃんと」って。「歌が売れたらそんなチョイ役じゃないのもできるんだからさ」って。でも「台本覚えないといけないし......」って泣かれたりとか。

でも家で仕上げていて。「あー、あの器材があればなぁ。あれもあればなぁ」。
それでちょっとずつ買いこんで。このスタジオはもちろん新しく作りましたけど、器材は当時積み上げていたものですよ。マンションの一室に自分で吸音材貼って。でもいい音出したいし、それだけですよ。商売で考えたらあり得ないですよ。最初1万枚だったかな。シングルね。1枚売れて3円くらいですよ。

■ってことは3万円?

うん。もちろんそこから二次印税ってのがあるんだけどカラオケで。カラオケ入らないし。入らないよ1万枚のCDじゃ。だけど、インディーズだと思ったから。
でもね、売上が落ちていかない感じがしていたんだよね。みんなちょっとずつ広がっているような気がしたし、まあやっても2年だし精一杯やろうと。
秋元さんの仕掛けも次々とスゴイし。「タイアップが決まったよ」「ええ、決まったんですか?」とか。おもしろいなと。そのうちフランス人の子どもがAKB48を見るために空港に行ってつかまったとかいうニュースが出たり。さっき言った僕がロスにいってやろうと思ったことが向こうから、「LOST」の監督がAKB48シアター見に来たりとか。おいおいおいみたいな。

で、こないだの『UZA』でそれが完成したんですよ。ね、ブリトニーの監督がね、撮ってくれて。

■あのMVはスゴイ。

ね。あの人好きじゃないと撮ってくれないんだよね。AKB48が活動することによって独特の日本人女性の感覚が広がってきているような気がするね。

ぐぐたすで、秋元さんが「ヨシマサ早く曲書け」って言ったのを返信したくて、今日のこの場をアレンジしてくれたNMさんにやり方を聞いたんですよ。

僕がぐぐたすにハマっちゃったのは、ディレクターも誰も介入せずに曲が流せるってことなんですよ。しかも全部題材がメンバーのリアルなところとか、僕が秋元さんに呼ばれてショックを受けたこととかじゃないですか。 SWEARのときはすげえカッコいい曲を、もっと本音で本音でってやってたわけですが。 今『前ノリ』やらくだらない曲を作っていますが(笑)、でも事実は事実なんですよ。そこがすごくおもしろくて、リアリティってところでは一貫していますよ。


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