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CASIOPEAインタビュー Vol.2

casiopea(左から向谷実さん、野呂一生さん、鳴瀬喜博さん) 11月2日に、We Love Musicでもおなじみのドラムデュオ「Synchronized DNA」をサポートに迎え行われたライブ、「5 STARS LIVE」のDVDがリリースされたCASIOPEA。26年間、クオリティーを落とさずにナンバーワンでいつづけることのヒミツに迫るインタビュー第2弾! どうぞお楽しみください!

画像下:前列左から:CASIOPEAの向谷実さん、野呂一生さん、鳴瀬喜博さん、後列左から:Synchronized DNAの神保彰さん、則竹裕之さん



前列左から:casiopeaの向谷実さん、野呂一生さん、鳴瀬喜博さん、後列左から:synchronized dnaの神保彰さん、則竹裕之さん



casiopeaの野呂一生さん テクノロジーとの追いかけっこ

■26年間クオリティーを落とさずにやってこられたことは、とても尊敬に値することだなって、思うんですが、実際なにがここまでこられた要因なんでしょう?

野呂一生さん(以下「野」):われわれの場合、スタジオでの作品作りの作業が多いので、日々ハードの進歩との戦いですよね。80年代から90年代にはすべてがデジタル化していった流れがあって、今度はそのデジタル化がさらに発展して。映像まで編集を行わなければならなくなったんですね。
楽器にしても、シンセサイザーやギターのエフェクターにしても、アナログの時代からデジタルの時代に変わって。その変わり目のときに、「やっぱりアナログがいいや」、「いやデジタルのほうが分離がいい」とか......、そういう試行錯誤の繰り返しがありましたよね。
それと録音方式も、アナログテープの時代から、デジタルテープレコーダーの時代へ。そして今はハードディスクへと......。もうどんどん変わってきているんですね。

だから、今問われているのは「どのメディアで残すか」ということなんです。今後ブルーレイ(ディスク)とか出てきたら、そっちでやればいいのかなとか、究極アナログのままでとっておいたらいいのかなとかね(笑)。ここに来て加速度的に進化していますよね。そういうのに対応できるような方法で、今後もやっていかなきゃいけないと思っているし、われわれみたいなサウンドは、その実験の場になりやすいんですよ(笑)。
新しいものを取り入れても、スタイルを崩さずにやれる強みがあったことで、ずっと続けてこられましたしね。だから今後もそういうテクノロジーの進化と追いかけっこしながら、独自のサウンドを追求していきたいな、と思っています。



casipeaの向谷実さん とにかくまじめ

向谷実さん(以下「向」):野呂さんがテクノロジーサイドの話をされたのは意外でしたが、ぼくがカシオペアが26年間クオリティーを落とさずにやってこられた理由として考えるのは、野呂さんをはじめ、とにかくまじめにやる、ということなんです。たとえば10月にレコーディングが始まる、と決まったら、9月中には曲の譜面が全部用意されているとかね。

鳴瀬喜博さん(以下「鳴」):当然でしょう! 来週から始まるんだから(笑)。
(注:取材日は9月30日。翌週からニューアルバム「SIGNAL」のレコーディングが始まる、というタイミングだったのです)

(一同爆笑)

向:だから、タイトルは決まってるわ、曲の長さも決まってるわ、というふうに野呂さんを中心にして。鳴瀬さんも曲書くのは早いほうなんですよ。もちろんぼくも書きますよ(笑)。でもぼくは一番遅いので......。

(一同笑)

向:とにかく毎回思うんですが、ふつう常識的に考えて、こんなに周到に用意されてからレコーディングに入るバンドは、ほかにはないと思いますね。すごいなあと思いますね。どんどん先行して、「あれができる」「これができる」っていうふうに、特に野呂さんから出てくるんですよ。どうしてそんなにいっぱい、絶えずアイデアが出てくるのか、ぼくには不思議なんだけどね。
でもそれが続く限り、カシオペアのクオリティーは落ちない、と思っています。ただ、「レコーディングが決まった」、「あ、いけね。曲書いていない」というぼく系のやり方でやっていたら、多分26年もたなかったでしょうね(笑)。そういう音楽に対する気持ちが26年間続いている、極めてまれなバンドなんじゃないかなって。ほかにもいるかもしれませんけど、そう思いますね。
一メンバーとして言わせてもらうと、「おお、こんな曲でくるかあ?」とか、「このアレンジはちょっと勘弁してくれー」みたいなのはしょっちゅうあるんですけどね。

(一同笑)

向:「これでライブやるんですかー? 野呂さん、鳴瀬さーん」、「手が3本あっても足りませんよお」みたいなね(笑)。でも与えられたぼくも、それなりに努力するんですよ。ふつうこの歳になると、誰かにボタンを押させたり、裏でプログラムチェンジをしてもらったり、またはシーケンサーで出したりするほうが楽じゃないですか。でもそれはダメなんですよ、うちのバンドは。
そういった部分で、鮮度を落とさず、かつ絶えず新しいものを提案されているということが続いているからね。

こないだちょっと思ったことがあって、それはね、このバンドは「頭のスポーツジム」みたいなことが多いな、ってことなんです。体を鍛える以上に、頭を鍛えるという感じですよね。それを絶えずやっているので、レコーディングも続いているし。それにさっき野呂さんが言った技術の進歩ですよね。
ちょっと補足しますと、われわれの音源のバリエーションというのは、70年代、80年代、90年代、21世紀と、大げさに言うと等比級数的に増えているんですよ。その分演奏家に負荷もかかるんですね。
あと発音が早くなったんですね。昔は音を出すのに、時間がかかったんですよ。デジタルになった当初は、ボタンを押してもすぐ音が出なかったり......。それがどんどん早くなっているんですよ。演奏家にとってはそれはすごいメリットなので、そういう部分もありますね。

■たしかに今のお話から考えると、向谷さんのキーボードの数が、昔より極端に減っていないことに気がつくんですが。

向:そうでしょう! たしかに数は多いし、見た目ローテクな感じですよね。でもね、本音をいうと演奏ミスより、プログラムチェンジミスのほうが怖いですよね。全体をぶっ壊してしまうので。
たとえば「UNIVERSE」のなかで、静かにピョ?って出す音を、リハで間違ってオケヒット(オーケストラヒット)の音を「バアーン」って出したことがあるんですよ。そうするとそれまでの20分ほどのみんなの演奏をぶち壊すことになるんですよ。

野:本番でもあったよね。

(一同爆笑)

向:あ、ごめん! 隠してたのバレちゃったじゃん。

(一同笑:しばし、いつのライブだったか、もめて......)

向:あー、もう! もっと安全な方法があるのかもしれないんですけど、それも一つの芸術かなと(笑)。出せる音が限られていて、そういう切羽詰まったところでやっている、ということも大事なのかなって。
まあ、でもだれかに(プログラムのボタンを)押してもらったほうがいいのかな? どうでしょう? でも、ぼくらはクリックで同期しているバンドじゃないので、ほかの誰かが押す場合もアナログなんですよ。人間がやることだから、ミスはつきものですし。ぼくじゃなくても、同じリスクはありますからね。だから今のままでいいのかなって、思いますね。



本当のCASIOPEA?

■なるほど。ご苦労も絶えないんですね。さきほどカシオペア座は5つの星というお話がありましたが、カシオペアはもともと4人編成でしたよね?

野:そうですね。デビューから4人でやってきましたからね。でも2004年に5人でやってみて、それがそのままこうやって続くとは思っていなかったんですよ、ほんとは。

■でも5つの星、って考えると、このカシオペアが本当のカシオペアなのかな? って思いますが?

野:うん。今までは星じゃなくて、(5つの)星を結ぶ(4つの)辺だったんですよね。

(一同爆笑)

向:ただね、4人でライブやっているときにはお客さんに「5つ目の星はきみたちだあー!」なんてくさいことを言っていましたけどね。

(一同爆笑)



casiopeaの鳴瀬喜博さん ベースを弾くならCASIOPEAは最適なバンド

■鳴瀬さんが参加されたのは、1990年の「The Party」からですよね。もう15年がたちましたが。ぼくは鳴瀬さんというと、OZの最初のメンバーだったりとか、スモーキー・メディシン、うるごめ(うるさくてごめんねバンド)といった、ロック、ファンク系の人だと思っていたので、すっごく意外だったんですね。鳴瀬さんご自身は「ええ!?」っっていうのはありませんでしか?

鳴:いやあ、ありましたよ。最初、野呂から電話があったとき「話は聞いてるとは思うんだけど」って。話は聞いていたから、てっきりベース探してくれって言うのかと思ったら、「ナルチョ(鳴瀬さんの愛称)、やらない?」って。

(一同爆笑)

鳴:「ええーっ!?」って(笑)。でも昔からよく知っていたからね。おれが審査員をやっているコンテストにゲストで(カシオペアが)来ていたり、ライブの楽屋へ行ったり、櫻井(哲夫さん:前任のベーシスト)とはよく酒飲んだりね。
ただ、カシオペアってうのは楽器へのこだわりがすごいからさ。だからさっきの話のように続けられていると思うんだよね。そういう点では、おれも同じだからさ。それがすごくうまくマッチしたんだと思うんだよ。
おれはベースをやっていくには、カシオペアは最適なバンドだと思ったんだよね。

■鳴瀬さんがもともと持っていらしたスタイルも、うまく融合できたということなんですね。

鳴:いや、勉強させてもらったってことでしょう。あはははは(笑)。

■最初に音を出したときの印象って覚えていらっしゃいますか?

鳴:それは90年のときに聞いてくれなくちゃ、ねえ(笑)。もう15年もたっちゃったんだからさー。

(一同爆笑)

野:あ、それはもう全然違和感なく。やっぱり古くから知っているっていうのもあったし。ビックリセッションっていうのも、過去に何度かやらせてもらっていましたしね。

鳴:そうだね。そういうのあったね。

野:お互いの特性は分かっている、という感じでしたからね。むしろドラマーがなかなか決まらなくて。
(注:このときベースの櫻井さんと、ドラマーの神保彰さんが同時に脱退しました)

鳴:そうだったなー。

野:この3人は不動のメンバーだったんですけど。やっと日山(正明)くんがドラマーに決まって、新生カシオペアとして「The Party」を作ったんですよね。あの作品も、実は今回以上にすごい作り方をしたんですよ(笑)。

鳴:すごくきつかったよ、あれ。映像といっしょだったからねー。

野:そうなんですよ。映像はフィルムで撮って、音はシンクラビアといって、当時100キロサンプリングのデジタルマシンを使ったんですけど。全然かみ合ないのね、音と映像が......。ロックするまでどんどんフォーマットし直したりして、それで2時間待たなきゃいけないとかね......。

鳴:あとダンサーがいたりさ。

野:鳴瀬さんの新加入にふさわしい作品に(笑)。

鳴:三顧の礼だったのかな(笑)。うわー、こんなことやらなきゃいけねえのか? みたいな。

(一同爆笑)

向:たしかにあれはすごかったよね、企画的にね(笑)。

野:ああいう経験があるから、今があるんですね。「かならず、できる!」みたいな自信がね(笑)。

鳴:最初は甘い顔見せるかと思ったらね。

■最初からハードルが高かったみたいな?

鳴:そうそう。

(一同爆笑)



同じA型でくくらないで

■そういえば先日神保さんにお話を伺ったとき、カシオペアは神保さん、櫻井さんがいたときは全員が(血液型が)A型で、みんなすごくきまじめだった、っておっしゃっていましたが。

鳴:おれもAだよ。

野:神保は誤解してるな(笑)。

向:してるな(笑)。

鳴:おれのことA型だと思っていないな、あいつ。

野:くわがた、とか。

(一同爆笑)

向:みんなA型ですよ。あれ? 則竹くんは何型なの?

鳴:あいつはAじゃないな。

野:ABだったかな。あのね、こないだ何かで見たんだけど、同じAでもAOの人と、AAの人と、AOBって人もいるんだって。

鳴:AOBなんてあったっけ?

野:いやなんかちっちゃなAとか、Bとかが見つかったんだって。だから同じA型でもみんな違うんだって。そういうことが判明したって。

■じゃあ同じAでくくらないでくれと......。

野:そうですね(笑)。

鳴:それでいうとさ。おれと櫻井は血液型も同じで、誕生日もいっしょだよ。

向:うん。だからさ、まじめというところだけは共通項で、そこは同じにくくってもいいんじゃないかと。

鳴:そうだね。

野:まあ、締め切りは守る、みたいなね。

(一同笑)

---まじめなこと、常にテクノロジーを使いこなすこと。そしてやはり楽しんでやることが長続きのヒミツなんですね。それにしてもいろんなタイプのA型がいるんですね(笑)。次回をどうぞお楽しみに!



ライブdvd「5 stars live?casiopea + synchronized dna」ジャケット 【ライブDVD「5 STARS LIVE CASIOPEA + Synchronized DNA」】
11月2日、ジェネオンエンタテインメント (株)より発売
¥5,775 (税込)
【収録曲】
01. SPREAD
02. FREAK JACK
03. HALLE
04. GYPSY WIND
05. MAWARI-MICHI
06. SOUTHERN BREEZE
07. REMINISCENCE
08. GALACTIC FUNK
09. MID MANHATTAN
10. IHILANI
11. GOLDEN WAVES
12. 雨ガ来ル
13. BLESSING
14. CERCULAR DREAM
15. BASS GREETINGS (ベース・ソロ)
16. DNA EXPRESS (ダブル・ドラム・ソロ)
17. UNIVERSE
18. FIGHTMAN (アンコール)
19. ASAYAKE (アンコール)
20. TOKIMEKI (アンコール)


特典映像として、マルチアングルモードにて
●「UNIVERESE」のART CG CLIP
●ツアー・ドキュメンタリー映像




●撮影・文:Yahoo!オークション ●写真提供・協力:株式会社カシオペアインターナショナル
●協力:株式会社キューアンドカンパニー ●ジェネオンエンタテインメント株式会社
カシオペアオフィシャルサイト(外部リンク)
神保彰さんオフィシャルサイト(外部リンク)、則竹裕之さんオフィシャルサイト(外部リンク)

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