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CASIOPEAインタビュー Vol.1

casiopea(左から向谷実さん、野呂一生さん、鳴瀬喜博さん) デビュー26周年を迎えたナンバーワンフュージョンバンド「CASIOPEA」が登場! 11月2日には、We Love Musicでもおなじみのドラムデュオ「Synchronized DNA」をサポートに迎え行われたライブ、「5 STARS LIVE」のDVDリリース。そして12月21日には、「CASIOPEA with Synchronized DNA」として初のアルバム、「SIGNAL」をリリースと、精力的に活動するCASIOPEAのみなさんに、いろいろな質問をぶつけてみました。今回はその第1回。どうぞお楽しみください!



上段左から:casiopeaの鳴瀬喜博さん、野呂一生さん、向谷実さん、下段左から:synchronized dnaの神保彰さん、則竹裕之さん



画像上:上段左から:CASIOPEAの鳴瀬喜博さん、野呂一生さん、向谷実さん、下段左から:Synchronized DNAの神保彰さん、則竹裕之さん

■11月2日、Synchronized DNAのお2人(神保彰さん、則竹裕之さん)との、5人で行ったライブDVDをリリースするとのことですが、どういう経過からこの「5 STARS LIVE」という企画が生まれたのですか?

野呂一生さん(以下「野」):Synchronized DNA(以下「DNA」)とは昨年1度ツアーをやりまして、今回が2度目なんですね。去年は「ツインドラムでやってみたらどうなるんだろう?」という発想でやってみたんですが、音が厚くなってすごくよかったんです。
それで「これをぜひ作品として残したいね」ということで。新たに仕切りなおして、今年ライブを撮ることになったんです。

■CDではなくて、映像にした理由というのはなんだったのでしょう?

野:それは、やっぱり5人の姿を映像記録として残しておきたい、という理由ですね。

■今までドラムスは神保(彰)さんお一人だったと思うのですが、一人のときと、今回のように則竹(裕之)さんが加わって2人になった場合では、演奏自体にどういう影響が出るものなのですか?

野:バンドの音圧が大きくなる感じがありますよね。「ヴァーサス(CASIOPEA VS THE SQUARE)」のときは全部で10人いたので(笑)、ものすごくぶ厚い音だったんですよね。今回の関心事は、その発展形というか、ドラム2人にぼくらカシオペア3人がからむと、どういうふうになるのかっていう部分ですよね。
ふつうツインドラムというのは、どうしても音がガチャガチャになったりとか、リズムがルーズになったりとかね。そういうことが起こる場合の方が多いんですね。でも、彼らの場合はその名の通り本当にシンクロナイズドなので(笑)。1人で済むことを2人でやっても、本当に1人でやっているみたいなんですよね(笑)。
だから2人でずうっとたたいてても、「あ、2人になった。あ、今度は1人の役目をしている。あ、また2人になった」みたいなね。その出たり入ったりの感覚が、すごくおもしろいし。後で出来あがったサウンドを聴いても、邪魔になっていないし、かといってさみしくもならない、みたいなね(笑)。そういう感じがありましたね。

画像下:野呂一生さん



casiopeaの野呂一生さん



あの安心感はほかでは得られない

■鳴瀬さんはベースなので、リズム隊として当然ツインドラムのご経験はありますよね?

鳴瀬喜博さん(以下「鳴」):ありますよ。「ポンリキセッション」っていうやつで......、

(一同笑)

鳴:ポンタ(村上秀一さん)と東原力也という両極端のドラマーと、ライブハウスで彼らの真ん中に立ってやったんだけど、両側から違うリズムが聴こえてくるんだよね(笑)。どっちに合わせりゃいいのかな? なんてことがありましたねー。

(一同爆笑)

鳴:ツインドラムはえらいことになるなあって。音もでかくなるから、こりゃもう暴力団2人にはさまれてやっているようなもんだなって。身の置き場がないというかね。

(一同爆笑)

鳴:で、「ヴァーサス」のときのあの2人の場合はね。もともと則竹が神保ファンだったということもあって、「神保さん?」って。神保は神保で、そういう弟分がいると「おお、よしよし」という感じで......。1人だとけっこうわがままなドラムだけどな。

(一同爆笑)

■比較対照としてどうかなと思いますが、ジェネシスのツインドラム(フィル・コリンズ&チェスター・トンプソン)と聴き比べて「シンクロの度合いが半端じゃないな」って思ったんですが。

鳴:すごいコンビネーションがいいのよ。神保がブラシやっているときに向こう(則竹さん)は違うことやってね。これは1人じゃできないサウンドが出てくるし。リズムのタイム感がひとつなんだよね。いっしょなんだよ。あれはすごいよね。
世界でもあんなのはないんじゃないかな。ツインドラムで、たとえばジェネシスだったら違うカラーを2つ鳴らしたい、っていうのがあるんだろうけど。これは特殊なツインドラムだよね。やっててすごい安心感があるし。うん。楽ですよね、やってて。「こんな楽していいのか?」っていうかね(笑)。

野:たしかにリズムに関しての安心感が増えたって感じですよね。

鳴:うん。全然違う。あ、全然違うって言ったら失礼だよね(笑)。

野:じゃあ、神保だけならダメなのか、みたいなね(笑)。

(一同爆笑)

画像下:鳴瀬喜博さん



casiopeaの鳴瀬喜博さん



存在感のあるドラムに、どう対峙(たいじ)するか

■キーボードの向谷さんとしてはいかがでしたか?

向谷実さん(以下「向」):そうですね。トラックダウンをしていて一番驚いた曲が、「GOLDEN WAVES」という曲で、2人が16(ビート)の表と裏を、ライドで交互に打ってるんですが、(実際に口まねをして)。

鳴:あれはすごいよねー。

向:こんなことやるやつ、ふつういないだろうなってくらいすごい。けっこうこれ、野呂さんも悩まれたのはドラムの定位をどうするか、ってところでね。

野:編集段階でね。

向:ライブでのそういう技を、DVDの編集でどう生かすかっていうのが難しいんですよ。「定位をどうしよう」、「どうやって聞かせよう」っていうね。
非常に奥の深い演奏をされたものですから......。一例として、その「GOLDEN WAVES」っていうのをぜひ聴いていただいて。このライドの部分は2人が分けてたたいているんだってことを知ったら、みんな「へえー!」って驚くと思うし。
内緒で思ったのは、このデータを持ってドラムの好きなやつに高く売りつけることができるなって。「片方の人と練習できるよ」っていう究極の教則になるかななんて。

鳴:そんなこと考えていたんだ。

(一同爆笑)

向:いやいやそれぐらいすごいものだってことでね(笑)。ふつうならクリックを聴いてドラムを練習するのが、これならドラムを聴きながらドラムが練習できるというね。今後のITの時代にはこういうのもありかな? なんてちょっと思ったりしたのね(笑)。すごく驚きました。

(一同笑)

■ドラム2人によって、ご自分の演奏に触発される部分はありましたか?

ライブのときは、ぼく側に則竹君がいたんですよ。すごく大きなステージでやっていたわけではなく、生音がよく聴こえてきちゃうんで、やや則竹君のほうに引っ張られるんですね。
それが突然則竹君があまりたたいていない場面にくると、神保君が遠いので聴こえにくくなったんですね。ぼく、ふだんあまりドラムのモニターの音上げないほうなんですが、さすがにツアーの3か所目あたりで、モニターの音量を上げざるを得なかったっていうくらい、ドラムに引っ張られるライブでしたね。
ふだんはあんまり気にしないんですけど。たしかね、「BLESSING」という自分の曲で、三拍子のジャズワルツの曲なんですが。どちらかというと「ピアノで聴かせよう」と思っていたのに、主役がどんどんドラムになっていって、おいおいみたいな。

(一同笑)

向:でもそこでもコンビネーションが取れて、すごくおもしろかったですよ。ふだん1人のドラマーではできないような。リズム隊とメロディー楽器とのやりとりが、かなり頻繁に行われるような感じだったかなあ。
たしかね、最初にリハーサルやったときに、ドラム2人でフルにたたかれると「うわー、どうしよ」みたいな感じになったんですよ。そういう部分も、ライブが近づくにつれ彼らがうまくバランスを取ってくれるんですけど、そういう存在感のあるドラムに対して、メロディー楽器、ハーモニー楽器がどう対峙したらいいのかなってことを、考えさせてくれましたね。
だからじゃないですけど、ふだんのライブよりキーボード少し派手だったかな、って気はしましたね。加えて映像を撮られてるというのも影響するのかなあ。少し無茶なこともやったりとか、そういうのは特に彼らがいることで助長されたかもしれませんね。

■MCでもカメラが入っていることに触れていましたよね。

向:そうなんですよ。でもね、(DVDでの)あのMCの(DVDでの)置き所も二転三転してね(笑)。前に「今回はしゃべりが全部入る」って言われたんで、喜んじゃって......。

(一同笑)

向:ばあーっとしゃべったんだけど、編集の段階で、しゃべりをどこに置くの? って話になって......。二転三転して、結局はするっと入ったんですけどね。なんか変なしゃべりしていたでしょ?

■いえいえ、楽しませてもらいました(笑)。

向:申し訳ございません(笑)。

画像下:向谷実さん



casipeaの向谷実さん



25分の大作「UNIVERSE」と、5.1チャンネルサラウンドが強力

野:カシオペアも26年目で......。

向:デビュー26年だよね。結成からは28年ですよ。

(ここでしばし、デビューと結成について野呂さんと向谷さんのやりとりがあり......)

野:その辺は定かでないんで(笑)。デビューは1979年なので、26年ということで(笑)。まあいろんなことをやってきましたけど、今回ライブでメンバーが一人増えたということで、世界中のどこにもないサウンドを築き上げられたんではないかなという自負はありますね。
やっぱり4人のときにはなかったサウンドだと思うんですね。

鳴:さっき映像に残したかったって話をしたときに、やっぱり25分の曲のことがあったでしょ。それ話しておいたほうがいいんじゃない?

野:そうだね。ええ、昨年25周年記念のアルバム(「MARBLE」)に、25分ある曲(「UNIVERSE」)を収録しまして、そのときは4人でやったんですけど、それを5人でやったらどうなるか(笑)? っていうね、今回の目玉のひとつだったんですけど。おかげさまですごいくたびれました......。

(一同爆笑)

野:則竹君がほんとがんばってくれて。ほぼ暗譜して、覚えてやってくれたんで。

向:えらいねえ。

野:すばらしい演奏になりましたね。

向:ふつうゲストとかだと、最後の3曲みたいな感じじゃないですか。今回は最後の3曲だとしても、25分ある「UNIVERSE」が入るので、すごく長くなるんですね(笑)。この企画「5 STARS」ってのは、ぼくの一存で言えることじゃないかもしれませんが、カシオペア座って星5つですよね。そういうのもひっかかっているのかもしれないんですけど。5人でのパーマネントなバンドサウンドという形で、やったものだと思うんですね。あとさっき野呂さんが言ってた「UNIVERSE」の演奏は、4人でやったときも相当へこたれたんですよ(笑)。

野:その前に一度5人でもやっているんだよ。

鳴:そうそう。

向:あ、「UNIVERSE」5人でやったんだっけ?

野:そうそう。

向:そっか(笑)。それで、相当きつかったんですけど。そのときにジェネオンの人が、「これは映像に撮っておかないとだめですね」って言っていたのが聞こえていて(笑)。「ほんとにあの曲やるのかな?」って思ったのが実現したって感じですね。

鳴:でもあの曲の存在が大きいんじゃない?

向:そうですね。あの曲と、DNAの参加っていうのが今回の一番の見どころですね。あと、5.1チャンネルのサウンドも強力だよね。

野:強力ですよ。360度パノラマって感じでね。

向:ぼくはみなさんにお伺いしたいですよね、意見を。どうしてあのような位置に音を並べたのかってことについての意見をね。

■よくある臨場感を生み出すためのサラウンドではないんですか?

野:ぜんぜん違いますね。周りじゅうを音で取り囲んでしまうような音なんです。

向:キーボードは1人なのに、この辺に(と、自分の後方を指して)ブラスの音があったり。

野:おまけにヘッドホンサラウンドトラックというのを追加しまして、システム6000というもので、おそらく位相処理だと思うんですが、ヘッドホンで前からも後ろからも聴こえてくるのを楽しめるというね。バイノーラルじゃなくね。

■それは専用ヘッドホンじゃなく、普通のステレオヘッドホンでも聴けるということですか?

野:そう、ふつうのヘッドホンでそういう効果を生み出せるのが、そのシステム6000っていうものなんですね。

鳴:へえー。そうなんだあ。

野:それをふつうの2チャンネルステレオで聴いても、なんとなく奥行き感のある音になります(笑)。

担当ディレクターさん:5.1チャンネルはすごいですよー。これは飛びますね。

鳴:でも、ふつうツインドラムで25分の曲をやるバンドはいないよなー。

(一同爆笑)



---お三方が声をそろえて絶賛するSynchronized DNA。これはDVD、早く見たいですね! それにしても25分の大作「UNIVERSE」。プログレ顔負けの演奏に鳥肌ものですよ。恐るべしCASIOPEA! 次回をどうぞお楽しみに!



ライブdvd「5 stars live?casiopea + synchronized dna」ジャケット 【ライブDVD「5 STARS LIVE?CASIOPEA + Synchronized DNA」】
11月2日、ジェネオンエンタテインメント (株)より発売
¥5,775 (税込)
【収録曲】
01. SPREAD
02. FREAK JACK
03. HALLE
04. GYPSY WIND
05. MAWARI-MICHI
06. SOUTHERN BREEZE
07. REMINISCENCE
08. GALACTIC FUNK
09. MID MANHATTAN
10. IHILANI
11. GOLDEN WAVES
12. 雨ガ来ル
13. BLESSING
14. CERCULAR DREAM
15. BASS GREETINGS (ベース・ソロ)
16. DNA EXPRESS (ダブル・ドラム・ソロ)
17. UNIVERSE
18. FIGHTMAN (アンコール)
19. ASAYAKE (アンコール)
20. TOKIMEKI (アンコール)


特典映像として、マルチアングルモードにて
●「UNIVERESE」のART CG CLIP
●ツアー・ドキュメンタリー映像




●撮影・文:Yahoo!オークション ●写真提供・協力:株式会社カシオペアインターナショナル
●協力:株式会社キューアンドカンパニー ●ジェネオンエンタテインメント株式会社
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