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安藤まさひろさんインタビュー Vol.1

安藤まさひろさん 日本フュージョン界の代表的バンド「T-SQUARE」。その看板ギタリストであり、作曲家としても多方面で活躍されている安藤まさひろさん。大橋勇さんか らのご紹介でギターラボに登場! ギターとの出合いから新作まで、たっぷりとお話をうかがいました。Vol.1の今回は新作のお話からしていただきまし た。どうぞお楽しみください。
(Yahoo!オークション注:バンド名は「ザ・スクェア」を名乗っていた時期もありますが、ここでは現在の「T-SQUARE」表記で統一させていただいております)




固定で4人メンバーに

■はじめに新しいアルバムのお話からおうかがいします。

4月20日にリリースされました。「Passion Flower」というタイトルです。初回盤には2曲、おまけがついています。

■T -SQUAREは固定メンバーが安藤さんと伊東たけしさんのお二人のユニットで、そこにサポートメンバーが参加する、という形でしたが、今回は正式に河野 啓三さん(keyboards)、坂東慧さん(drums)が加入されて4人になったんですね。アルバム「Passion Flower」には、ほかにどなたか参加されているのでしょうか?

はい。このアルバムにはバンドの初代のドラマーだった、マイケル河合がプロデューサーで参加しているんですね。パーカッションも演奏してくれたんですが、それ以上に大きな役割を果たしてくれまして。今回はマイケルとやれたことがすごく大きかったですね。




安藤まさひろさん



封印を解いてボーカルを......

■「Passion Flower」の特徴というか、ポイントはどんなところでしょう?

そ うですね。今までのT-SQUAREのアルバムでも「夏をテーマにつくりましょう」というのはあったんです。......夏をテーマにしてなくっても「夏っぽい ね」って言われていましたけど(笑)。あえて今回はマイケルが「夏をテーマに」と提案したので、そういうイメージでやってみよう、ということになったんで す。
そういうことになると、マイナーな曲とか、ギターがダーティーにひずんだ曲とかは、ちょっと違うんだろうな(笑)という感じがしたので、ギターのサウンドを考える段階で、かなり絞り込みができましたね。

そ れと、これもマイケルの提案で「ボーカルものを入れよう」というのがあったんです。やっぱり依然としてインストに対する抵抗感を持つ人もいるでしょうし、 あえてそういう(インストゥルメンタル)ものを聴く人というのは限られているのかなと、マイケルはそう考えたんですね。だからそういう聴かない人を取り込 むための手法として、また一方ではバンドのチャレンジとして、「ボーカルものやろうよ」っていう。インストバンドがあえて歌ものやる、という挑戦が今回の 「売り」なんですね(笑)。
「ADVENTURES」(8thアルバム、1984年リリース)以前には何度かやっていたことはあるんです。その結果「歌ものは封印しよう」ということになったんですけどね(笑)。あえて今回はその封印を解いたんです。「いいのかな?」という不安も持ちつつ......(笑)。




アルバム「PASSION FLOWER」ジャケット 複雑な思いもあり

■今回はどなたがボーカルを担当されたのですか?

韓 国のソ・ヨンウン(Suh Young Eun)という女性歌手です。きっかけは去年韓国に行ったことなんですが、たまたまこのアルバム(「Passion Flower」)を作ろうとしているときに、あいだに入ってくれているソニー・コリアの人から「ソ・ヨンウンという歌手がいるんですけど、彼女に曲を書い ていただけませんか?」


というオファーがT-SQUAREに来たんです。「いいですよ」と言ってるタイミングでマイケルの「ボーカルものやろうよ」という提案があって。
最 初は日本人の歌手をあたっていたんです。資料をもらって「あ、この人いいかな」とか。でも決定的に「この人だ!」という人が現れないうちにソ・ヨンウンさ んの話が来て、「だったら合体するのはどうかな?」と。むやみに探すより、曲を作ってほしいというお話で出会いがあった人とやったほうが「なにかハプニン グするかもしれないね」っていうみんなの意見があって。「じゃあ会ったことはないけどソ・ヨンウンさんにしてみよう」という、賭けだったんです(笑)。

■向こうから「曲を作ってほしい」ということですから、ぴったりだったんですね。

そういうことですよね(笑)。


■その曲をシングルとしてリリースしようというお考えはないんですか?

今のところはないんですけど、2曲目の「More Than Lemonade」は韓国で出す彼女のアルバムにも収録されるみたいです。その後、何曲か提供したんですが、それも収録されるようです。
韓国へは何度かコンサートで行っていますけど、またそういうつながりから向こうで何かできたらいいな、とは思っているんですよ。

■今まで蓄積してきたT-SQUAREサウンドに、ソ・ヨンウンさんのボーカルが乗ったのを聴いたときってどんな感じでした?

韓国でレコーディング(歌入れ)をしたんですが、それを聴いたときに鳥肌が立つような感動を覚えたんですよ。「ああ、やっぱり説得力があるな」って。肉声が乗ることでまた新たな命がそこに生まれたという、そんな感動がありましたね。
ぼくとしてはすごくクリエイティブな気持ちでいられるんですが、何が一番問題かというと、いつもメロディーを演奏しているサックスプレイヤーが主役の座を追 われて、サポートの側にまわるわけですから、そういうこととか。あとT-SQUAREをずっと好きで聴いてくれている人たちがそれを聴いてどう思うのか な? とか。純粋に喜べないような、そんな複雑な思いがあるんですよ(笑)。

それは最初っからわかっていたことなんですけど、何も考えずに単純に歌入れを聴いているときには感動して、鳥肌が立っていたんですけど。いろんなことを考え出すと、これがリリースされてどのように評価されるのかってことが気になったりして(笑)。
まあ、ぼくなんかは言ってみれば伴奏役が多いんですよ。『伊東たけし』っていう「歌い手」がいて、彼をメインにしてそこに色付けをしていくようなことをして いるんですね。だから「歌い手」が変わってもぼくの役割はそれほど変わらないんですね。「歌」が入ったことでぼくが後ろにまわるという気持ちはほぼゼロな んですよ。一番問題になるのは、『伊東たけし』という、いわばT-SQUAREのリードボーカリストなんじゃないかな、と。
それは最初から予想されたことなので、やる前にずいぶん話をしたんですよ、伊東さんと。伊東さんは「こだわりはないよ。やろうよ」って言ってくれたので、そこからスタートはしているんですけれども。ホンネはね(笑)、やっぱりどうなのかな? って思うんですね。

■ボーカルを伊東さんのサックスに変えたバージョンが登場するとか。

いやもうすでに初回盤には、「Angel's Love (T.K. Version)」としてできていたりするんですけど。初回盤を買わないと聴けないんですけどね(笑)。




---デビューしたころのT-SQUAREから知っている筆者は、真っ白になった安藤さんの髪の色に時の流れを見ました。でも安藤さんふさふさで、うらやましかったりして......。次回をどうぞお楽しみに!

●文:Yahoo!オークション
●協力:株式会社ヴィレッジ・エー



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